「色んな取材ができる」「ネトスト力が高い」このようなライターは強い。
このブログをはじめて一ヶ月半が経ちました。なんでもそうだけど一ヶ月続けてやると色々見えてくるものがありますよね。
そこで、今回は「オリジナリティのある記事を作るために必要なチカラ」とは何か?について考えたいと思います。
「色んな取材」ができるライターは強い
記事を書くようになるとだんだんと「質」を求めるようになります。
これは当然で、「誰だって成長したい」と思う欲求があるのは実に人間らしい。
まだスマホがなかった時代と比べて、ブログを書くことの社会的バリューはかなり上がったと思います。書く人口も増えました。それと同時に、 似たような内容の記事も多く見受けられるようになったと思います。
こうなってしまうと、同じようなネタで、同じような文体で書いても、読み手にとってはそれは「量産型」であって、恐らくあんまり面白くないですよね。 そこで重要になってくるのが「オリジナリティ」や「独自性」だと思うんです。
どこにもない情報。 どこにもない鮮度。どこにもない熱量。どこにもない丁寧。
どこにもなければそれが「オリジナリティ」になります。
たとえば「限界集落生活」「島生活」「双極性障害」「不妊治療」など、この手の切り口で記事を書き、人を集めているブロガーがいるように、情報を絞ってニッチなマーケットを狙うのはオリジナリティを作るための一つのセオリーと言っていいでしょう。
とったポジション自体がオリジナリティに富んだものであれば、そこで生産される暮らしそのものがオリジナルで、その人しか持ち得ない一次情報となります。
ライフスタイルがコンテンツになるというもの。これができるとかなり強いけど、すべてのひとができるようなものでもない。よっぽどそのライフスタイルが好きか、好きになるための相応の覚悟が必要だと思います。
でも、この他にも記事のオリジナリティを作るために必要な「所作」はちゃんとあって、それを「体系化」して身につけていくとオリジナリティのある記事がかけるライターになっていくのだと思うんです。
その必要な所作が、取材。
なぜなら取材は「一次情報」を取得することができるから。
メディアによって編集された情報はたくさんの色が付いた高次な情報になっていて、 それを題材にして埋もれない記事を書くのにはかなりの腕が必要だと思います。
であるならば、自らが一次情報を取得して自らがその情報を加工していくことこそが、 「オリジナリティ」につながり、そしてその「一次情報」を取得するのに一番良い方法が「取材」というわけ。
そして、取材は「誰かに話を聞き、それをネタに記事を書き起こす」という印象が強いかもしれないけど、実は取材はこの行為だけではありません。
必ずしも「取材=人に会う」ではないということ。
取材相手の話をもとに自分で調べて裏をとったり、図書館で資料を漁ったりすることも取材の一環です。
- インタビュー取材
- 事例取材
- 店舗取材
- プロダクト取材
- 記者会見
- スペース取材
- ルポ取材
ここに挙げているものすべてが「取材」で、一次情報を獲得できる行為になります。
そして、特に身銭を切ってまで取材に行った場合には、その一次情報の希少性は増すので、オリジナリティもグッと強化されていく。
ようは 「誰かに話を聞きに行く」以外に様々な「取材手段」を持っているライターはたくさんの一次情報を持っているので、だから強いということになると思うんです。
ネトスト力が高いと「取材」が捗る
そしてこれらの取材行為をさらに実りあるものにするための所作があります。
それが、ネトスト力。
「ネトスト(=ネットストーキング)」というと聞こえは悪いですが、ここで言う「ネトスト」とはある人がインターネット上に公開している情報を、適切に検索する力とお考えください。
この力について「灯台もと暮らし」のくいしんさんが以前noteにまとめていて、有料ですがとても参考になります(ちなみに僕はずっとストックしている)。
参考記事:「ネトスト」はウェブ編集者に必要な好奇心!?執筆や取材の下調べ時に覚えておきたい20の検索方法
ちなみに、ここにある検索方法のうち僕が使っている検索方法は6〜7つでした…
これらの検索方法のすべてを駆使して下調べをしていることを想像すると、 相当な予備情報を持って「取材」をされていることになります。
そう思うと、とっても濃い一次情報が取材者に入っていくのも頷けてくるんです。
ここでは「ネトスト力」という言い方をしているが、 要するに、前準備・下調べをきちんとしていれば良質な仕事ができるということ。
そういえば「取材」というテーマで、前に読んだ「はあちゅう」さんの本は発見が多くおもしろかったです。色々な取材の中に「自分への取材」という項目も加えておくとさらに良さそう。
さいごに
「オリジナリティのある記事を作る」という目的に対して、必要と思われるスキルを細分化してかんがえていくと、だんだん自分の中に「体系」が作られてきます。
今回テーマにしたのは「ネタを獲得する」というフェーズ。
「色んな取材ができる」そして「ネトスト力が高い」こういうライターは強い。こう思って意識して磨いていきたいと思うのと、「得た情報を記事にする」フェーズにも同じようにポイントがあると思っています。ただ、ここに関してはまだまだ整理されているとは思えないので、時間をかけて考えていきたい部分。
余談になりますが、最近、好きな「企画」に関するツイートをするようになったのだが、記事を書くこととはまさに「企画」でしかないと思います。
すべての企画は対象 × 切り口で成立しており、対象を発見し、切り口を発明することが企画者の役割。有名原作でもコケてる映画はいっぱいあるし、人気俳優が出ていてもつまらない映画がたくさんあるように、対象よりも「切り口」の方が重要。切り口を磨くためには何度も何度も「壁打ち」するしかない。
— タナカシンゴ (@Shingo_tna) August 15, 2018
対象を発見し、切り口を発明する。
記事を書き続けることで、同時に「企画力が養われていく」と考えると書くことが余計に楽しくなるものだ。
それでは今日はこの辺で!