RYO SASAKI

今話題のビタミンDから、信者と中庸の関係を学んだ。

タナカ シンゴ

前回記事に、素敵な魚屋さんを紹介してもらったことを書いた。

魚屋さんを探していたら、魚屋さんを教えてもらえる。

私という者はツイている。

あえて自分にそう思いきかせて生きている!?汗。笑。

ところが、ツキはこれだけにとどまらなかった。

そう思えることがまた起こった。

最近話題のスーパービタミンにつながったのだ。

この魚屋さんを紹介してもらった話は、このスーパービタミンにつながるための呼び水だったのではないだろうか?

そんな風にすら思えるのだ。

このイントロは大きく振りかぶり過ぎているかもしれないが、今回は、スーパービタミンに関して得られた情報と、そこから学んだ生きるための中庸(過不足がなく調和がとれていること)という立ち位置について書いてみたい。

コロナ→ビタミンD→日光浴・魚

ちょうど3年前、コロナの感染拡大が本格的に騒がれ出した頃、感染予防に良いとされる様々な情報がSNS上に投稿されるようになった。

日本人に感染者が少ないのは、

・手洗いなどをして清潔だから。

・靴を脱いで家に上がるから。

・日本茶が効くから。

などなど。

ホントか?と疑うものも多かった中で、私の目を引いたのはビタミンDだった。

ビタミンDに、コロナの予防効果があるらしい。

私は、半信半疑だったがとりあえず日光浴を始めることにした。

※日光浴でビタミンDが生成されるので。

お金がかからないし取り組みやすいし、日光浴が気持ちいいものでもあったから・・・。

サウナ後の外気浴でも日が当たるチェアを選んで座った。

その効能はどうだったのか?それはわからないまま、その後この経緯をすっかり忘れてしまっていたが、今回の魚屋さんの件でやっと思い出すことになった。

魚屋さんに通うようになったあたりから、私のネット動画のおすすめに「ビタミンD」というワードがやたら上がってくるようになった。

なぜ出てくるようになったんだろうか?

ネットで魚屋を探したからか?

いや、ネットで魚屋を検索したことでビタミンDを推してくるAIならば凄すぎる、むしろ怖すぎる・・・。汗。笑。

いずれにしてもビタミンDというワードを見ることで、私の中でコロナ禍ではじめた日光浴から魚へとつながった。

当時、ビタミンDを摂るために必要なものを調べたが、食品においては一部の魚(サケ、サンマ、アジ、ブリなど)くらいしかないことがわかった。

毎3食魚を摂り続けるわけにもいかないから、日に当たろうと考えたのだ。

そんなことを思い出しながら、またしても導かれるようにビタミンDに関する動画を観ることになった。

そうすると、その中には驚きの最新情報があったのだ。

スーパー栄養素ービタミンD

日本人の98%がビタミンD不足(慈恵医大2023/6/9)

遡ると、ビタミンDに関しては、骨を強くする、ということ、そしてコロナ予防になる、ということくらいの知識しか私にはなかった。

なので、最初「98%がビタミンD不足」と言われても、正直ピンとこなかった。

コロナも収束しつつあることだし・・・。

ところが、ここ数年で最新の研究結果がいろいろ出てきていて、ビタミンDは今最も注目される栄養素になっていたのだ。

その効能をいくつかピックアップしてみる。

・コロナの感染予防、そしてコロナの重症化予防。

(当時から言われていたが最近になって最新のデータがいろいろ出てくるようになった)

・ガン予防

・花粉症改善、予防

・糖尿病予防

他にも認知症、アルツハイマー病など、ここにはとても上げきれないほど、いろいろな調査レポートが報告されてきている。

上記の効能がある理由は、ビタミンDが免疫をコントロールするから。

ビタミンDは腸に密接に関わっていて、例えば腸壁にできる隙間を埋める作用があって、外部から悪い者の吸収をしづらくする、などによって免疫をコントロールしているという。

ビタミンDがここまでスーパーな栄養素だったとは・・・。

これを知ると「98%欠乏」の重みが違ってくる。

日本において昨今の、ガンの増加や糖尿病の増加にも少なからずこのビタミンD不足が関係しているのではないだろうか?

ビタミンDの充足度は、ビタミンDー25(OH)D3の血中濃度を測定することでわかる。

<ビタミンDの充足レベル>

単位:ng/㎖

150~ 中毒

80~150 過剰

40~80 最適

30~40 充足

20~30 不足

~20 欠乏

慈恵医大の調査は、対象となる約5500人の98%の血中ビタミンD濃度が、30未満だったことを示していた。

厚生労働省が示すビタミンDの摂取目安は 1日 8.5 μg(340 IU)。

これに対して、日本人の最近の平均摂取量は 1日 6.9 μgというから不足して当然と言える。

ちなみに、摂取目安は 1日 8.5 μgというのも生きるために骨が維持できる最低限のレベルのもので、免疫効果を得るには、1日25 μg~40 μgは必要、という医師が多い。

そして、医師が口をそろえて言うのは、1日 8.5 μgを摂取しても充足レベルまで届かない、のだと。

ならば何の摂取目安なんだろうか?笑。

アメリカでも特に高齢者には25 μg以上が推奨されている。(年齢とともにビタミンD生成量は落ちる)

ちなみに、アメリカのサプリメントの売上1位は、ビタミンDだそうだ。

よりよいモノの選択が問題を起こす

かつての貧しい日本には、くる病(ビタミンD不足により骨が育たない病)があった、と聞いたことがある。

それが、この豊かな令和の時代に、栄養不足とは何たることだろうか?

ちなみに、子供のくる病は近年また増加し始めているという。

情けなくて笑けてしまう。汗。

なぜこんなことになってしまったのだろうか?

この原因は主に二つあると言われている。

ひとつには、魚離れ

ビタミンDは一部の魚でしか摂れない栄養素なのだが、それとは裏腹に日本人はお肉が大好きに変化してきている。

もうひとつは、日焼けを避けるようになったこと

1995年頃に、オゾン層が破壊されているというレポートが報告されて、紫外線が皮膚ガンを引き起こす、という懸念をみんなが知ることになった。

みんな危険を避けて、日焼けを避けるようになった。

歴史をずーっと遡ってみるとそもそも人類は最初裸だった。

それがより快適に生きるために服を着るようになった。

そして、快適な家を持つようになり、明るさを保ったままで、雨風をしのぎ、虫が入らず、外の音を遮断できるガラス窓を取り付けるようになった。

ちなみに、ガラス越しの光ではビタミンDは生成されない。

※日焼けマシンでも生成されない。

そして、ブルーワーカーからホワイトワーカーへ。

室内にいる時間が圧倒的に長くなった。

こうして人間がより良いと思われるモノを選択したことが、ずーっと積み重なってビタミンD不足に仕上がった、と見ることもできる。

中庸を追いかける

あちらが立てばこちらが立たぬ。

ウ~ン、物事は何とも皮肉にできている。

これをクリアするにはどうしたらいいだろうか?

他の様々なことと同様の中庸(過不足がなく調和がとれていること)という立ち位置、このビタミンDにおいても、これを探究する必要があるということになるんではないだろうか・・・。

ちなみに、ここ数年で日本人の皮膚ガンが増加したわけではない。

皮膚ガンになりやすいのは白人で、黄色人種はそれほどではない。

白人がこれまで棲んでいなかった紫外線の強い南半球(例えばオーストラリア)に移り住んだことによって、皮膚ガンをより発症しやすくなったともいう。

オゾンホールの破壊は、まだ日本人にとって非常に深刻な問題までには至っていないようだ。

これらのことから、日本人は人種や場所に関係なく、オゾンホールに過剰に反応してしまい、ビタミンDを生成しそこなっているように見えてくる。

中庸のためには物事を細かく見る必要があるのだろう。

そして、探せばあるものだ。

中庸を求めるのに最適なデータ。

紅斑にならない(皮膚の炎症が起きない)範囲でビタミンD生成を最大にする日光浴時間のデータだ。

【筑波での紫外線測定データ】

(8月中旬、半袖)

ビタミンD10μg生成に必要な日光浴の時間 5分

紅斑になる日光浴時間 30分

紅斑になる前25分の日光浴時間で、生成できるビタミンD 50μg

(1月上旬、長袖)

ビタミンD10μg生成のためのに必要な日光浴の時間 55分

紅斑になる日光浴時間 100分

炎症の直前の95分の日光浴時間では、生成できるビタミンD 17.3μg

(参考)国立環境研究所のサイト

こちらのサイトには、場所や季節や時間や天気による紫外線量などが、リアルタイムで蓄積されている。

ちなみに、皮膚ガンは紅斑を何度も繰り返すことによって起こるものと思われるのだが、そもそもビタミンD生成で、ガン予防になるというのだから、どの程度の日焼けによって皮膚ガンが発症するのか、なんともまた複雑になる。汗。

ともかく、ビタミンD生成と日焼けの関係について、このあたりにひとつの中庸があるように思う。

そしてまた、中庸のためには、日焼けだけでは足りなくて、また、食べ物(魚)だけでも足りない、とも思えてくる。

どちらもやり過ぎると別の問題が起こるからだ。

そこで登場するのが、サプリメントによる摂取。

私は、ぐるっと回ってサプリメントを敬遠していたところにあったのだが、今回のビタミンDにおいては考慮に入れないとならないと感じる。

また、ビタミンDは羊毛などから比較的大量に生産できて、そんなに高額なものではないから、かえって商売色が薄くって、また信頼できるようにも思う。

しかし、一方で海外ではビタミンDサプリメントの過剰摂取によって、腎不全を起こす症例も出てきているという。

サプリメントだけでも足りないようにも感じる。

中庸と信者

私という者の性分のひとつに、良いものを見つけるとすぐに駆かってしまい夢中になる、というのがある。

ランニングが体にいいと聞けば、壊れるまで走る。汗。笑。

中庸とは程遠い人間だったと振り返る。

コロナ前は、オゾンホールに対応して一番大きいSPF(紫外線をカットする単位)の日焼け止めをしっかりと塗るようにしていた。

栄養素に取りつかれ、サプリメントをたくさん摂取していた時期もあったが、その後サプリメントの吸収率、添加物などの情報から、栄養素は食物から摂取するべきだ、という風に変化して、サプリメントを飲まないようになった。

そこから更に栄養素ではなくて、自分の食べたいモノ、欲するモノを食べよう、という知識=頭ではなくて体の思いを大切にする方向に変化してきたのだった。

そんな私が、今回のビタミンDの件で思ったことは、何かひとつだけを信じることのバランスの悪さだ。

オゾンホール信者でも、逆の日焼け信者でも、上手くいかない。

何を食べるかについても、体の欲するところ信者でも、魚信者でも、サプリメント信者でも多分上手くいかないんだろう。

中庸とは、どの信者にもならない立ち位置、と表現できるんではないだろうか?

そしてこのことは、他のいろんなことも同様に言えるのものではないか?

例えば政治思想について真逆の思想についてどちらの信者にもならず、両方をいい塩梅で眺めるような・・・。

世の中は単純化のために、分別して色をつけたがるものだが、それに逆行するように中庸が存在するようにも思えるのだった。

健康のために、1日1万歩のウォーキングが必要である、と言われて久しいが、最近ではそれは歩き過ぎだという専門家も出てきている。

ウォーキングの前に、ストレッチや部分筋トレをするのが大前提だとする、という専門家も。

1万歩ウォーキング信者も潮時、と判断しないとならないかもしれない。

あるいはぐるっと回って逆に1万歩歩けるような体の状態を維持し続けないとならないのかもしれない。

こんな風にどれをとっても、中庸とは難しいものだ。

新しい調査データでアップデートしていく必要もある。

そして、一方では新しい調査データだけを鵜呑みにして、その信者になっては危険なのだ。

今回のビタミンDの件は、拙速にすぐ駆かる性分の私にとって、中庸というモノの有り様に少しだけ近づけた気がして、いい機会になった。

いつもなら駆かる私がいつもより、落ち着いているような気がした。汗。

そして、私はこの機会を得て今回もツイていた、とすぐに思い込んで、拙速にも感謝するのだった。笑。

このビタミンD不足問題には、ここで学んだ中庸の精神をもって何とか向き合っていきたい。

(参考動画)

【決定版】ビタミンD革命‼︎ 免疫力アップ・花粉症にも 効果的な量は?総集編 お腹のプロが徹底解説【対談企画】教えて平島先生秋山先生 No343

【テレビでは絶対に報道されない】ビタミンD不足になる本当の理由を、サプリの専門家が解説します

世にも恐ろしい「ビタミンD中毒症」についての最新報告がありましたので解説します。【栄養チャンネル信長】

UnsplashNguyen Linhが撮影した写真

【著者プロフィール】

RYO SASAKI

数ある健康法の中において、このビタミンDの優先順位をどこまであげるのか?

ここにもまた中庸があって、とにかく中庸とは難しいものだと思います。

工学部を卒業後、広告関連企業(2社)に29年在籍。 法人顧客を対象にした事業にて、新規事業の立ち上げから事業の撤退を多数経験する。

現在は自営業の他、NPO法人の運営サポートなどを行っている。

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