田中 新吾

過去や未来を思い悩む時間を減らし、今、現在できることに集中する。

タナカ シンゴ

引き続き「プロジェクトを進める時に大事にしている考え方」の中の一つを掘り下げていきたいと思います。

前回書いた記事:メンバー間で共有可能な「そうであったら本当に素晴らしいと思える景色」を、「見立てる」ことができると、プロジェクトはとてもスムーズに動くようになる。 

ビジョンではなく景色。

見立てるの解釈などについて、興味を寄せてくださる方が思いのほかいらっしゃいましてありがたかったです。

さて、今回の記事で取り上げたいのは、以下の投稿にある「現在できることに集中する」という考え方について。

より詳しく書くと、

過去や未来を思い悩む時間を減らし、今、現在できることに集中する。

となります。

これ以降は「この考え方を支える考え方」のご紹介です。

まず前提として、

時間において過去や未来は存在しません。

この考え方が私にしっかりインストールされたのは以下の本を読んだことが大きいです。

本書には、

  • 今、現在しかない
  • 過去と未来は、私たち人間が頭の中で作りだしたバーチャルな世界
  • いまこの瞬間だけが私たちにとって唯一、実在する時間
  • 「いま、いま、いま」がひたすら連続している。これだけが現実

といったことが書かれていました。

そして、すべての悩みのタネは我々の頭が勝手に作り出す「未来」と「過去」というバーチャルな世界にあると。

初めて読んだ時は「そうなの?」というように違和感の方が強かったのですが、今では非常に納得がいっています。

では「未来」と「過去」は一体どのような悩みを我々に生むのか?

本書によれば、過去と未来とでは「悩みの性質」が違うといいます。

未来から生まれる悩み、それは「予想できないこれから起こることに対する恐れや不安」。

結構前に「未来予期」についてブログにしたことがありましたが「予想できないこれから起こることに対する恐れや不安」を消すために「未来予期」をしようとするのですよね。

参照:「狩りの思考法」は、これからの時代の生き方を考えるのにきっと役に立つと思う。

一方の「過去から生まれる悩み」は「過去の妄想はできないこと、やりたくないことを増やす」「過去は私たちの目を曇らせることがある」など。

過去と未来とでは「悩みの性質」が違うとはこういうことです。

まとめて圧縮して言えば「過去は自分を縛り、未来を思えば不安は募る」と、なるのではないでしょうか?

そして、このような形で、恐れや不安を抱いている状態では、今、現在のパフォーマンスは最大化されず、エネルギーはほとんど出てきません。

ちょっと具体例を出します。

例えば、300段続く神社の階段があったとします。

それを目の前にした時、「300段登らないと神社に辿り着かない」と思うと(つまり未来のことを考えると)、途端に一歩一歩が重くなってしまう。

一方、同じ300段の階段に昔チャレンジしたことがあったとします。

でもその時は300段上がり切ることができなかった。

「昔上れなかったのだから今回も上れないんじゃないか…」

このように過去は今、現在の自分を縛ってしまったりするのです。

また、恐れや不安を抱いている状態というのは、私たちの行動は多くの場合、ふだんよりも早くなったりしないでしょうか?

要するに「テンパった人」が焦って何かをやろうとするあの感じです。

こうなると今、現在のパフォーマンスが最大化されないのは当然のこと。

過去や未来を思い悩むとこういう状況になってしまうわけですよね。

ではどうすればいいのか?

そうならないようにとにかく、今、現在できることに集中する。わけです。

前述したグッドバイブスの中では「いまここにいる」ための具体的な方法として、

  • たとえば、食事をする際にも、ふだんよりも何十倍、何百倍の集中を舌に注ぎ、まるでソムリエにでもなったような気分で食べているものをじっくりと味わうようにする
  • いつもは無意識の「歩く」も、一歩踏み出すごとに「右足上げた、右足地面に着いた。次は左……」といった感じで、いまに集中してゆっくり行うことができる
  • もちろん、映画や芝居を観る、音楽を聴く、本を読む、人の話を聞くなど、受け身的なものでもかまいません。この場合は観ること聴くことだけに集中する

などが挙げられていました。

普段からこういうことを意識的にやることで「いまここにいる」、私的に言えば「今、現在できることに集中する」ができるようになる、ということなのだと思います。

また、私が愛用しているタスクシュートを使うと「今、現在できることに集中する」がめちゃくちゃやりやすくなることもここに加えておきたい。

少しでも興味を持たれたら嘘だと思って是非触ってみて欲しいです。

きっと「今、現在できることに集中する」がとてもやりやすくなるはず。

参照:今とりわけ強く実感している「タスクシュートを習慣化した先に得られること」について。

最後に、これも強く実感していることなのですが「今、現在できることに集中する」をしている時は悩みが生まれることはありません。

言い換えれば、悩みは未来と過去にあり、今、現在に悩みはないとなるのかと。

オードリーの若林さんは著書(完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込)の中で「ネガティブを潰すのはポジティブじゃない。没頭だ」と主張していますが、まさにこれではないかと。

以上が、過去や未来を思い悩む時間を減らし、今、現在できることに集中する。という考え方を支える考え方になります。

今回の話も何かの参考になれば幸いです。

UnsplashNubelson Fernandesが撮影した写真

【著者プロフィール】

著者:田中 新吾

グッドバイブスは時々読み返したくなる本の一つです。

ハグルマニ代表。お客様のビジネスやプロジェクトを推進する良き「歯車」になる。がミッション。お名前プロデューサー、タスクシュート認定トレーナー、#栢の木まつり 実行委員会事務局長としても活動をしています。

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