田中 新吾

「共感力が低く、共感できない人」は、「共感力は低いけど共感するフリができる人」を目指すのがいい。

タナカ シンゴ

新海誠監督の映画「スズメの戸締まり」に関連して、結構前に以下のような記事を書いたことがありました。

今になっても強く心に刻まれているなと思う言葉が、

「共感」や「感情移入」は、人間社会を社会の形としてキープさせ続けている要石のようなもの。

です。

新海監督のこの考え方を知ってから結構時間は経つのですが、これまでに遭遇した様々な局面を通してかなり腹に落ちてきた感じがします。

そのため、今の私は、「共感」や「感情移入」はすることができた方が人間社会にとっていい、という考えを持っていますし、共感をすることができる人や感情移入ができる人の多い社会の方が人間にとってよりいい、という考えも持っています。

しかし、実際の社会には共感力が低いために共感することができない人や、共感することが苦手な人がいる。

その結果、自分は他人に共感できないと諦めている人もいる。

そういう人で、少しでも「共感」や「感情移入」することができるようになりたいと思うならば、思うに「共感力は低いけど共感するふりができる人」をまず目指すといい。

このように思っているからこそ、少し前に目に留まった以下の記事もとても共感しました。

参考:人に「共感するふり」だけでも、十分意味がある。

要するに、一足飛びに共感できる人を目指すのではなく段階で考える。

現代において、共感するふりが上手いと言えば思いつくのは「生成AI」です。

生成AIのチャット相談の満足度が非常に高いという調査結果から言えることは我々人間には、共感するふりでも十分に意味や効果があるということ。

参考:生徒の満足度93.6%!柏市の教育現場で試験導入されたAIチャット相談が示す可能性

私の周囲の人の様子を見ていても、生成AIに相談に乗ってもらっているという人はものすごいスピードで増えています。

「体が先で、心が後からついてくる」といった脳に関する研究結果もあるため、フリをしていればだんだん真に共感もできるようになってくる。

例えば、「いただきます」や「ありがとう」を言い続けていると感謝の気持ちが後から醸成されてくる、のような話です。

思うに共感力や感情移入というのは、天然モノではなく養殖モノ。

つまり、後天的に訓練によって身につけることができる言語化と同じものだと思っています。

訓練した結果、それでも共感したり、感情移入するのが難しいという人も中にはいるでしょう。

そうだとしても共感するフリはしていただいた方がいいと思います。

理由は、最初に書いた通り「共感」や「感情移入」は、人間社会を社会の形としてキープさせ続けている要石のようなものだからです。

UnsplashAnnie Sprattが撮影した写真

著者:田中 新吾

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