田中 新吾

「人生は成功するためじゃなく、納得するためにやるのよ」という台詞を受けて。

タナカ シンゴ

少し前に、以下のようなポストがTLに流れてきました。

調べてみると、燃え殻氏、漫画・おかざき真里氏によるコミック作品『あなたに聴かせたい歌があるんだ』(扶桑社)の序盤に登場する台詞のようで、
本作品はHuluでドラマ化(成田凌さん主演)もしているみたいです。

人生は成功するためじゃなくて、納得するためにやるのよ

今回はこの台詞を受けて考えたことや整理したことを少し残しておきます。

外部基準ではなく内部基準

結論から言うと、普段から納得感を大切にしている私にとって、この台詞は遥かに刺さりました。

まず、ここで対比されている成功と納得について。

「成功」とは、一般的に他人や社会が定めた基準(たとえばお金、地位、名声など)によって評価されるものだと考えます。

つまり、他者との比較や競争によって決まる“外側”の基準と言えるでしょう。

一方で「納得」とは、自分自身の価値観や信念に基づいて判断されるものです。

自分がどう生きたいか、何に価値を置くかといった“内側”の基準、つまり自分自身の感覚が重要になります。

この台詞の本質は、こうした「成功」と「納得」の対比を通じて、他人の評価や社会的な基準よりも、自分自身が納得できる生き方を選ぶことの方が、より幸せに繋がるのではないか、というメッセージなのだと感じました。

私が納得感を大切にしている4つの理由

私が納得感を大切にしている背景には幾つかの理由があります。

1. 納得感は幸福感に直結する

私の経験から言えるのは、納得感があると幸せを感じるということです。

これは単なる感覚的な話ではなく、自分に対しても他者に対しても、常に納得感を提供することを一番に考えるようになった結果です。

つまり、そのために根拠やWHYを明確にする。

納得感は、自分と他者を幸せにするための大事なファクターだと思います。

2. 身体性を伴う深い納得感が自然と行動を生む

「納得する」というのは、よくわかるとか、深くわかること。

特に大事なのは、それが「身体の含まれたわかり方」であることです。

脳科学者の山鳥重さんは「わかるとは運動化できること」と言っていますが、納得していることは行動に変換できる。

話すのも、文を書くのも、絵を描くのも、表現活動はすべて運動です。

つまり「わかる」は行動に変換できるもの。

身体性を伴う納得感があれば、自然と行動が生まれてくるという実感があります。

3. 自分のヴォイスで語れる

2とも関連しますが、納得しているものは「自分のヴォイス」で語ることができます。

コンセプトがしっかり自分の頭で考えられ、身体でも納得しているので、自分の言葉で語ることができるということ。

自分のヴォイスという言葉は、思想家内田樹さんの本(知性とは何か)からの拝借です。

これは単なる知識の詰め込みではなく、身体の一部になった感覚的な理解があるからこそ可能になることなのかなと。

4. 後悔が残らない

また、納得感があれば、上手くいかなくても後悔は残りません。

誰も自分で納得したことでなければ実行できませんし、納得したものでなければ応用もできない。

側から見て実行力があると感じる人が、人生で一番大切にしているのは何か?

それはひたすらに自分自身が後悔しない納得感なのだと思います。

※この4つ以外に増えることがあれば追記します。

納得感はどのようにして生まれてくるのか?

ではそんな納得感はどのようにして生まれてくるのか?

個人的な結論を言えば、納得感は「理由や根拠が明確だと感じる場合」に醸成されていきます。

短く言えば「WHY」が重要。

なぜその選択をしたのか、なぜその行動を取るのか、なぜその仕事をしているのか。

これらの理由や根拠が明確であることで、納得感が生まれてくるという経験則です。

納得感を軸にした人生の実践

これまでの経験から思うに、納得感を大切にしていると、自然と「成功」ではなく「納得」を指針にした生き方になっていきます。

他人のものさしで動いても「成功」はするかもしれませんが、真に「納得」はできないかもしれません。

でも「納得」を指針にすることで、自分らしいものさしというものが見えてくる。

そして、その納得感を増やすために、最近の私は自分の脳と身体、第二の脳(Obsidian)、そしてAIも活用しています。

これらを組み合わせることで、より深い納得感のある思考に辿り着くことができると考えているためです。

自らの納得感のある結論に辿り着くまでの時間は人によって様々だと思います。

焦らず、どれだけ自ら熟考してしっくりくる納得感を持つことができるかどうか。

それが、幸せな人生を送るための鍵なのかもしれない。

今はそんな風に思ったりします。

UnsplashCésar Badilla Mirandaが撮影した写真

著者:田中 新吾

あなたに聴かせたい歌があるんだ はまだ未修なので機会を見つけてインプットしてみたいと思います。

◼︎ハグルマニ / 命名創研 代表 大企業様

中小企業様、ベンチャー企業様、NPO法人様のプロジェクト推進に必要とされる「歯車に」なったり、「#名前座」の構築によるブランディング支援をしたりしています。

◼︎#栢の木まつり 実行委員会 委員長(地域づくり事業@入間市宮寺)
◼︎タスクシュート認定トレーナー

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