仕事でも走るのでも、シンプルなことが一番大事。
今週末はいよいよ人生2回目のトレイルランです。
今回エントリーしたのはこちら。
今日はこのことについて少し書いておこうかと。
どんな感想を持つのかが楽しみ
今年の6月、人生はじめて20kmのトレイルランに参加しました。
その時の感想が「最低だけど最高だった」です。
詳しくは下記noteに記してあるので興味があれば読んでみてください。
参考記事:最低だけど最高だった
この後、わりとすぐに次の大会へのエントリーを決めました。スポーツできる体では到底なくなってしまっていて本当にキツかったんですが、この辛さも「嫌いじゃない」と思ったんでしょうね。
申し込みを終えた後は、定期的にロードを走るようにして、走ることに体を慣れさせてきました。こないだは山登りもしまして、下りは少しトレイルランをするという実践的な練習も行いました。
前回の20kmからプラス12kmの32kmですから、きっとキツい戦いになるとは思いますが、走る前から、楽しみなことが一つあります。
完走であろうと、リタイアであろうと、終えた後にどのような感想を持つのかがとても楽しみなんです。
前回のトレイルランで感じたことは、平常とは大きく違う状態に、精神と肉体を持っていった後というのは走る前には想像もしなかった感想を抱くということ。
きっと今回も普段とは異なる面白い感情が得られると思うんです。
直立二足歩行、これは人間の本来のあるべき姿
フィジカルトレーニング以外に、本を読んだりしながらメンタルコンディションを整えることもしています。最近読んでいる本は「極限力 ~Beyond Self~」です。
16人のトップ山岳ランナーに学ぶ『極限力~Beyond The Self~』 https://t.co/ooqJ5JB7eV pic.twitter.com/Wbz5EvwkSy
— RUNNING STREET 365 (@runst365) September 27, 2018
16人のトップ山岳ランナーが、各々の「限界の突破」について語っているとてもエクストリームな本なのですが、読んでいると心が段々と滾ってくるのを感じます。
登場する16人の中で特に影響を受けているのが「渡邊千春さん」という方です。この方はサラリーマンランナーの星と言われ、100マイルレースを軸に活躍をされています。大学卒業後、シカゴ大学に留学しMBAを取得。外資系企業に勤務する中で、30代からトレイルランニングを始められたと書いてありました。
この方の持論がとても面白かったので一部引用にて紹介します。
「大変なときって、仕事もそうなんですが、難しいことをやろうとしてもできないと思っているんです。身体が元気なときとか、仕事でも余裕のあるときに難しいことをやろうとする人は、大変なときにも難しいことをしてしまう。それってもう癖になっている。アスリートも、身体が動くからいい選手とは限らない。身体が動く人は難しいことをやろうとする。基本に忠実に、シンプルにミスのないようにしている人が、じつはアスリートでも成功するし、仕事でも成功すると思っています。
さらに渡邊は続け、核心に迫る。
「だから普段から走るときに気をつけていることはひとつしかなくて、胸を張って直立二足歩行をすること。これだけなんです」
この姿勢さえ崩さなければ、肉体的な限界は絶対に来ない。渡邊は自信を持って、そう断言する。
「人間が生き残ってきた理由は、直立二足歩行というのが大きくて、それによって脳が大きくなり、手が自由になって獲物を取りやすくなった。もともと暑いところで長時間動いて獲物を獲るというのが生き残るための大きな要素だった。だから人間は本来長距離移動に向いているのだと思うんです。トレイルランニングはこの行動にとても近い。直立二足歩行、これは人間の本来のあるべき姿になろうということなんです」
人間にとってもっとも移動しやすい姿勢は直立二足歩行。そのため、ストックを持ったり前傾したりという姿勢は本来なかったはず。あったとしても特殊な場合で、通常はほとんどこの姿勢でいる。道具はうまく使えば役に立つが、それは一時的なもの。長く続けるためには、やはり基本は直立二足歩行なのだと渡邊は念を押す。
これには目から鱗でした。
確かにそうなのかもしれないと思いました。僕たち私たちは、あれやこれや便利になりすぎたことで、最も基本的なことを忘れてしまっているのかもしれませんね。
早速、今週末のトレイルランから「直立二足歩行」を意識をしてみようと思います。
仕事でも走るのでも、シンプルなことが一番大事
渡邊さんの話をもう少しだけ。
「振り子運動をひっくり返したのが人間の腰の運動。地球の環境、重力があるところでは、直立二足歩行が非常にナチュラルなんです。頑張って前傾すると、物理的に地面とケンカする。
本来のナチュラルな姿勢であれば、自然に次の一歩が出る。重力があるところでは、人間の身体ってそういうふうに動けるようにできているはずなんです。結局ゴールまで行きたいのなら、仕事でも走るのでも、シンプルなことがいちばん大事なんです」
とにかくシンプルに徹する。ストックや心拍計、時計などを使うと、その分頭が酸素を使ってブドウ糖を消費する。現在渡邊はそういったものを一切使っていない。道具の使用だけでなく、情報のインプットも同様で、必要ないのだという。胸を張って直立二足歩行を延々と続ける。これこそが渡邊が辿り着いた理想形だった。
渡邊さんの口から出てくることはとにかくシンプルにすること。シンプルであること。シンプルに徹すること。仕事でも走るのでもいちばん大事なのはシンプルだということです。
直立二足歩行の話は、目から鱗が出まくりでしたがそこから展開されるシンプル論には強く共感してしまいました。それはきっと、僕自身が「シンプルが好き」だからなのかなと。
何であれ熟練すればするほど「シンプル」になる。知識が浅い時は何をどうすればいいか分からないので、必要だと思うものを手当たり次第考えてはやってみる。結果「複雑」になってしまうんだけど、その過程で知れば知るほど不必要なものに気付く。複雑がなければシンプルはないというのが本質だと思う。
— タナカシンゴ (@Shingo_tna) September 19, 2018
走る人やアスリートのためのヒントがたくさん詰まっている本ですが、仕事が好きなひと、哲学な好きなひとも読み応えがあると思うので良ければ手にとってみてください。
「限界ってなんだろうか」と深く考えるようにもなります。
さいごに
今回のエントリーは男子32kmで400名強。女子32kmで70名強。
総じて500名弱。
前回の戸隠マウンテントレイルとほぼ同じ人数のようです。
目標は足切りをされずに完走をすること。直立二足歩行を意識して、落ち葉フッカフカの道を楽しんで走って来ようと思います。
終わった後のことも後日ブログに書くので、もしよかったらまた来てください!
それでは今日はこの辺で!