RYO SASAKI

「感謝するトレーニング」で脳を鍛える!?

前回は、人生を楽しむために訓練が必要という記事を書いた。

すると、この記事にキレイにつながるようなまた別の本が目に留まった。

脳科学から見ると幸せになるには、脳のトレーニング(磨き)が必要、という主旨の本だ。

昨年の私は、人は心(体)が主役で脳を主役にしてはならない、であったり、新しい脳(大脳新皮質)だけではなくて、古い脳(脳幹、大脳辺縁系他)を活かさないとならない、といったものに共感して記事を書いていた。

むしろ、脳を鍛えるのは止めた方がいい、という立場のものだった。

それは、脳、特に大脳新皮質の暴走が心(体)をないがしろにしてきた経験からきたものだった。

ところがここにきて、これとは真逆のような、脳のトレーニングというものにフラグが立ってしまった。

心(体)と脳トレ、これらにどう折り合いをつけることができるのだろうか?

この本を読み始めて早速疑問が浮かんできてしまった。

島皮質とは?

この本を一言で言うと、

「島皮質を鍛えると幸せになれる」

というものだ。

島皮質という言葉を聞いたのは、初めてだった。

ここ10年くらいで注目されてきた脳の部位であるという。

島皮質

Insula cortex ja.png

島皮質は、私たちの心に起きる感情や反応のうち、社会的感情、道徳的直観、共感、音楽への感情や反応、依存、痛み、ユーモア、他者の表情への反応、購買の判断、食好みなどに関与する。

もう少し総合的にいうと島皮質は脳の中で「ハブ(中継基地)」のような役割をしている。

この文面だけでは、十分な理解は難しいのだが、どうやらいろいろなものをつなぐ役目をしているらしい。

このつなぎが上手くいくと脳をバランスよく使えて、幸せになるようだ。

この島皮質は大脳新皮質に属する。

大脳新皮質の割には、ずいぶん深いところにあるなあ、というのが絵を見ての印象だ。

島皮質を鍛えるには?

この島皮質を鍛える方法として以下の6つが紹介されている。

・感謝の気持ちを持つ

・前向きになる

・気の合う仲間や家族と過ごす

・利他の心を持つ

・マインドフルネスを行う

・Awe(オウ)体験をする

※これらによって島皮質以外の部位も活性化する。

これらの項目は、他の本でも取り沙汰されている。

私にとって興味深かったのは、これらひとつひとつの項目よりも、これらのたくさんの経験が訓練となって、島皮質などの脳の部位が分厚くなる、というイメージだった。

言われてみれば、どこの部位であっても使うと活性化する。

これはその通りだと思えるのだが、部位が分厚くなるまでの変化があるとは驚きだった。

そういえば、筋トレによって筋肉が大きくなる。

ならば、島皮質だって同様ということになるんだろう。

更に、筋肉に意識を向けて「成長しろ!成長しろ!」と語りかけながらやると成長が早いと聞く。

ならば、これも島皮質も同様!?

初めて知った島皮質の場所(どうやらマインドフルネスの時に意識される場所に近い気がする)をイメージして、そこに語りかけてみる。

「島皮質よ、厚くなれ!厚くなれ!(笑)」

感謝することがトレーニング?

上記項目の「感謝の気持ちを持つ」を例にして、脳の部位のトレーニングについてもう少し具体的にイメージしてみる。

「感謝する」ことがトレーニングだとは何とも意外な組み合わせだ。

脳科学的には、感謝の気持ちを持つと、謙虚になる、元気になる、前向きになる、などで脳が活性化するのだという。(詳細は割愛)

この本では感謝を二つに分類して説明している。

ひとつは、何かを周りにしてもらったことに対する感謝。

→「受容的感謝」

もうひとつは、特に何かしてもらうことはなくても、今のありのままに対する感謝。

→「普遍的感謝」

トレーニングするには、「受容的感謝」は当然として「普遍的感謝」を習慣化するのだという。

確かに「感謝を感じる」回数が多い、あるいは、「感謝を感じる」時間が長ければ長いほど島皮質他脳が活性化するから、感謝は多い方がいい。

この「普遍的感謝」をやってみることにしよう。

周りのもの、何にでも感謝してみる。

かなり強引だが、隙あらば感謝してみる。

「なんて天気がいいんだろう!ありがとう!」

「昨日は寝つきが早かった、ありがとう!」

更には、

「こんな苦しい経験を与えてくれてありがとう!」

遭遇する不運にも感謝する。

うーむ、これは私にはなかなかできるものではない。

中級者以上対象だろう・・・・汗。笑。

やってみると、

「小さなことに感謝してしまうと志が低くなる・・・」

「感謝なんて偽善的で恥ずかしい・・・」

などと自分の中から抵抗勢力が現れてくる。

それでも、この四の五を無視してとにかく節操なく感謝する。

日課としてやると決めた腹筋100回トレーニング(上体起こし)のように、ただの感謝100回トレーニングをするのだ。笑。

正直に言うならば、これは人のためではなくて、自分の脳の活性化のためなのだ。

そう、目的はごくごく利己的なもの。

その利己的なところも腹筋トレーニングと同様だ。

ただただ、やってみる。

やっていくと自分の発する感謝に特に嘘はないことが感じられ、自然にできるようになってくるように感じられてくる。

癖がつくまで繰り返す。

島皮質は統合を司る!?

最初の方に紹介した、島皮質のハブ機能というもの。

私は、今回このハブ機能と言う言葉に魅せられてしまった。

自分の過去と現在、あるいはある経験とその感情、その感情と同様だった別の経験・・・、自分の感情と他の人の感情、そして共感が得られ、分かち合える。

これらのつながりが、豊かで贅沢なことだと感じる。

ここからは私の想像になるのだが、島皮質は矛盾する別物どうしに折り合いをつけることもしているのではないだろうか?

例えば、飢餓状態に備えるために食べてしまうという人間に必要な機能に対して、現代のアンマッチな環境との折り合いをつけることなどもハブ機能の役割になるのではないだろうか?

これに関しては現代人がうまくやれているかどうかは別にして・・・。

いわゆる二項対立の統合を司っている可能性がある。

私という者は、”統合”というものが好物だ。

いつからか物事が”統合”されるとどこか気持ちいい。

”統合”は贅沢で幸せなことだと思う。

私にはどうも”統合”というものに関連しているのが島皮質のように感じる。

都合がいいのだが・・・。

そして、この幸せは一過性のものではなくて、島皮質が分厚くなるにつれて以前よりももっといろんなつながりができてきて、より豊かになっていくように感じる。

別の言い方をすると柔軟になるというか・・・。

こうして、幸せは相乗的に増えていくものだと感じるのだった。

脳のトレーニングと心(体)との折り合いをどうする?

最後に、冒頭の疑問、脳のトレーニングと心(体)との折り合いについて一度考えておきたい。

ちなみに、脳の別部位の前頭葉は、思考や創造性を担う脳の最高中枢と考えられており、脳全体の司令塔とも言われている。

前頭葉

この前頭葉の機能を抑制したところ、利己的な感覚がなくなったという実験が紹介されている。

このことから言えるのは、前頭葉は計算によって自分の得を選んで生き延びようとするための大切な機能を担っている、ということだ。

しかしこの機能は、時に行き過ぎて苦しむこともある。

苦しむことになると急に”エゴ”という言葉が出てきて悪者にされる。

言われて見れば当たり前なのだが、脳も部位によってそれぞれの役割があるはずだ。

心(体)と脳という分け方、そしてまた古い脳と新しい脳という分け方でザックリと見てきたレベルから、もう少し部位に分けてみる必要があるというレベルにやっと移行できたように思う。

そして、心(体)と脳という別物があるならば、その別ものを連携するハブ機能が不可欠だ、というのが冒頭の疑問への一旦の回答になる。

心(体)を主体にするように脳のハブ機能が上手く立ちまわる必要がある。

そして、古い脳と新しい脳を上手くつなぐハブ機能が必要なのだ。

このハブ機能が上手く働かないと人は苦しむのだ。

ここからは更に私の想像ならぬ妄想になる。

島皮質は脳の奥深く、古い脳の近くに位置している。

古い脳と新しい脳のハブになるのに最適な場所だ。

一方の前頭葉は、古い脳から離れている。

どのような組織においても司令塔は、ハブ機能を備える必要があるのと同時にメンバーの中心に位置しないとどこか不自然ではなかろうか?

前頭葉は古い脳の遠くにあるから、古い脳を無視して暴走しやすいのではないだろうか?

ならばむしろ、島皮質が司令塔と言った方がよいのではないだろうか?笑。

島皮質は、これは心(体)と脳、そして、古い脳と新しい脳の架け橋を担っているのではないだろうか?

たとえ、架け橋を担っている部位が島皮質でないにしても、どこかの部位がその役割を担っていなければなるまい。

根拠があるわけではないが、私にはこの架け橋は島皮質であるように感じられてしまうのだった。

そしてまた、脳を鍛えるには、このハブ機能を鍛えることが優先であって、ならば島皮質を鍛えよう!という着地につながるのだった。

うーむ、初見の島皮質を持ち上げ過ぎか?

私はまたかかってしまったのかもしれない。汗。

妄想はこのくらいにしよう。

何事もバランスが大切であるように、幸せに生きるために脳にもバランスが大切ということになる。

そのバランスがとれるように脳を鍛える。

とにかく「感謝する」をはじめとして、筋トレのように紹介した6つの脳のトレーニングをとりあえず粗削りにも積み重ねていきたいと思うのだった。

さーてここまでのつたない私の考察=心(体)と脳の統合、あるいは古い脳と新しい脳の統合によって、少しは私の島皮質が使われたんだろうか?

わからないが、まあ使われたとしよう!

そして、島皮質の働きに早速感謝しよう。笑。

こんな風にして始まる脳トレ(クイズによる脳トレとはまた別物だが)によってこの先、私にどんな変化が起こるだろうか?

どこかで自分の変化を感じられることを期待したいものだ。

まずは、三日坊主にならないように・・・。笑、汗。

UnsplashPortuguese Gravityが撮影した写真

【著者プロフィール】

RYO SASAKI

未来の脳トレは、筋トレが腹筋、背筋、大腿四頭筋・・・・と分けてするように、脳の部位毎のトレーニングになるのかもしれません。

工学部を卒業後、広告関連企業(2社)に29年在籍。 法人顧客を対象にした事業にて、新規事業の立ち上げから事業の撤退を多数経験する。

現在は自営業の他、NPO法人の運営サポートなどを行っている。

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