アナログレコード、キャンプ、ライブが今人気!そこに共通する理由とは?
最近、アナログレコードへの回帰が起こっている、と聞いた。
私の場合、大学の頃にCDが普及して、そのデジタル音に魅了されたひとりだったから、この回帰現象が何とも新鮮に感じられた。
当初から、CDは細かい音がカットされていると言われたりしていたのだが、私にとって高音のキレの良さが刺激的で、ネガティブな情報は気にせず流行りに乗っかってこれた。
この回帰現象の原因は、基本的に音の好みなんだろうけれど、他にもアナログレコードへのノスタルジーや自分で音を出す愉しみ、その面倒くさいのがいい、などもあるというからいろんな楽しみ方があって何とも面白い。
今回、たまたま見つけた本が、このアナログレコードへの回帰現象の別の理由を説明してくれているようで、それを紹介してみたい。
このことは最近の記事の、
(教育から)古い脳を鍛えよ! → 歌を歌うと古い脳が活性化する
(量子力学から)ウェイブマン参上! → 身体もすべて振動である
などにつながって、なるほどと思える、都合がいいものだった。
倍音が人にもたらすもの
『怖いほど願いが叶う 音と声の呪力』
こちらの本には、音に関する歴史や事例がいろいろ載っている。
音は人に恍惚感をもたらし、更には人を変性状態にまで導く不可欠なものだった。
古代ギリシャでは、音楽だけは宇宙のもつ調和と秩序への一体化を促し、感情や精神の不調和を矯正する力を有する、と言われた。
古代の人々が、音を活用して神とつながることを試みていた。
などの神秘的な例もある。
ロックコンサートのドラムや祭りの和太鼓なども、パルスとして同様に快感を与えるものだったりする。
そんな中から、まず最初に倍音の影響をピックアップしてみたい。
倍音:基本音(基音)の整数倍の振動数をもつ上音のこと。
”ラ”を約440Hz とすると、第二倍音 880Hz、第三倍音 1320Hz ・・・・
我々がいい歌だと感じる要素のひとつが、歌手の倍音の成分を多く含む声質にあるらしい。
そういえば、歌手の松田聖子さんはデビューから5曲目(夏の扉)までは太い声の出し方をしていて、その時期の倍音の成分がすごかった、と聞いたことがある。
当時の私は、この倍音を受け取って魅了され得たというのだろうか??
倍音は楽器にもある。
例えばギターでは1音を弾いただけで、ひとつの周波数だけでなくて、いろいろな倍音を同時に奏でる。
三味線の場合、「さわり」は倍音を出すために造られた不可欠なパーツなのだという。
出典:三味線のサワリ
三味線では「さわり」という言葉イコール「豊穣な倍音」を意味するものになっているようだ。
音楽の世界では、倍音は当たり前のものらしいのだが、私はと言えば倍音を意識したことも感じたこともなかった。
本題のアナログレコードとCDの話に入る。
CDは耳に聞こえないとされる約2万Hzより上の領域の音はカットされた作りになっている。
よって、高次の倍音が根こそぎカットされてしまっているという。
ストリーミングやダウンロードもデータ容量を少なくするために、一番容量を食ってしまう高音域のカットが都合がいいから、CDと同様である。
CDの音を拒否した当時のオーディオマニアにはこのことを感じられていたというのだろうか?
CDの高音のキレがいいなどして流行りに乗っかってきた私。
私はやはり所詮その程度の感性でしかなかったんだ、と振り返ってしまった。
しかし、感じられない人はそれでしようがないではないか?
と、逃げて終わりたかったのだが、2万Hz以上の高次の倍音を聴かせた人は、聴かせない人よりも、脳の活性化が見られた、という実験結果が紹介されてしまっていた。
脳幹・視床・視床下部の活性化によって、自律神経系や免疫に関わるナチュラルキラー細胞が活性化して、免疫活性の増大やストレスホルモンの減少などの改善が見られた、という。
更に感受性が高まった、とも。
どうやら、周波数は耳で聴こえる、聴こえないとは関係ないところで体が受け取っているようなのだ。
体が波動なのだから、干渉するのは当然かあ、と思いつつ・・・。
うーん、免疫に関わるのならば、意識できないと言ってもこれは放ってはおけまい。
そして、私は感受性というものが、まだまだ不足しているという意識がある。汗。
更に無視できないことが書かれていた。
森林には、樹々を渡るサーッという風の音、夏の蝉、秋の虫の音など高次の倍音が豊穣で、森林に響く音は5万Hzを優に超えており、熱帯雨林では10万Hzを超えているらしい。
森林が心地いいのはフィトンチッドやマイナスイオンだけではないということか。
都会暮らしによって起こる自然欠乏症などと言う不調の原因が、この周波数にもあるかもしれない。
そして、この周波数も最近のキャンプブームを牽引する要素のひとつでもあるのかも。
現代社会は個々人が感じるそれぞれの多様な快感を躊躇することなく積極的に得ようと変化してきているように感じる。
この周波数も積極的に得ようとしているもののひとつではないのか?
私の妄想はどんどん湧いてくる。
周波数を受けたいのは無意識のうちに、ということなのだろうけど、ならばそこをそのまま素直に感じて、かつ、すぐに実践する感性は何とも素晴らしい。
これは感じられない側の自分の素直な感想だ。
現代の恵まれた自由度がそうさせるのか、現代のストレスの大きさがそうさせるのか、わからないが、とにかく素晴らしい。
私は感性が生まれつきのものだけだと思いたくないから、感性は育めるものとおいている。
感性を育むには、何事も焦らずゆっくりと味わうこと、そして、快感を得ることを悪だと思わないことだと思っているのだが、わからないことばかり・・・。
他に音がもたらすもの
音(=振動)は、高次のものに限らずいろいろな効能を私たちにもたらしてくれている。
「1/f(エフブンノイチ)ゆらぎ」も心地よい眠りに導いたり、それが含まれる声によって快感や感動が得られることで有名だ。
その理由はわかっていないらしいのだが。
歌う時のビブラートを気持ちよく感じ、安定した上手な歌だけでなくて、不安定に揺らぐ声に、心が揺さぶられたりもする。
そういえば、ミュージシャンの細野晴臣さんは家で32Hzをずっと流していると聞いたことがある。
32Hzは地球のマントルの振動数(シューマン波)で、地球の振動と共鳴することで落ち着きが得られると聞いたことがあるので、その効果を期待しているのかもしれない。
こんな話もある。
水に振動を与えることで、クラスター(分子集団)が小さくなる。
これがバーテンダーのシェイクするカクテルが美味しくなる要因のようなのだが、このクラスターが小さい水を飲むと血糖値や血圧の低下などの健康効果が見られるという。
ならばこれと同様に?約80%が水でできている人間の身体を直接振動させると、健康効果が期待できるのかもしれない。
外から水を飲まなくても骨振動により、自分自身を振動させることはできる。
簡単なことだ。
口を閉じて「んー!」と唸ってみる。
すると確かに顎や胸辺りに骨振動を感じる。
どうやら耳では聴きとれない声の成分である高次の倍音は、骨で感じ取ることができて、それが内臓へと伝わっていくらしい。
これが耳で聞き取れない周波数を受け取る原理ということなのか。
そういう意味では読経、念仏を唱える、祝詞を上げる、などでも活性化して、健康になるのかもしれない。
自分で発声して骨で倍音を受け取るのは、安上がりな健康法なのかも!?笑。
いろいろな話を集めると振動、その周波数はなんとも不思議で興味深いものだ。
都会のストレスへの抵抗!?
都会は音で見ると砂漠のよう、と表現されていたように、全く気づかないうちにCD、テレビ、ラジオ、スマホ、PCからの音は2万Hz以下の周波数になり、都会での生活はすべて2万Hz以下の周波数のものばかりになってしまったらしい。
ストレスは、緑の不足や人が多いことや排気ガスや電磁波からだけではなかったのだろうか?
とするとストレスに抵抗するには、一番に自分で声を出す趣味をもつことと言えるかもしれない。
カラオケ、音読、読経など。
次に生声、生演奏を聴くこと。
楽器演奏、ライブ(オンラインではない)鑑賞。
私はお酒が入ると羞恥心が薄れて人前で歌を歌えるようになる。
その図太さ?があって良かったと今は思っておこうか。
量子力学の自分の体が波動であるという認識から、私の周波数への興味は非常に高まっているタイミングだ。
そしてまた、脳科学から歌を歌うことは古い脳を鍛える方法のひとつである、と認識したのもつい最近。
今回の倍音の話で歌の効能が裏付けられたようで、何とも愉しい発見であった。
さて、早速取り入れて行きたいのだが・・・。
カラオケも毎日というテンションにはならない。
読経を趣味にする度量は私にはまだない。
ならば、「んー!」と唸るのはどうか?
日常的にひとりで唸っている奴はかなり危ないか?
ひとりで運転している時のルーティンにしてみようか?
まあやり方はいろいろある。
今一度自分がウェイブマンであることを意識して、もっと倍音を浴びていこう!と思った。
引き続き波動、周波数にはアンテナを立てておきたい。
UnsplashのMick Hauptが撮影した写真
【著者プロフィール】
RYO SASAKI
四大フェスのひとつ富士ロックフェスティバルは理にかなっているなあ、なんて思ったりもします。
工学部を卒業後、広告関連企業(2社)に29年在籍。 法人顧客を対象にした事業にて、新規事業の立ち上げから事業の撤退を多数経験する。
現在は自営業の他、NPO法人の運営サポートなどを行っている。
ブログ「日々是湧日」
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