今年を振り返って「これはしっくりきた!」と思える時間の使い方12選
先ごろ、東京は池袋でタスクシュート協会公式カリキュラム「タスクシュートマスター講座」を、認定トレーナー仲間のsugamariさんとコラボ開催しました。
2回目だったのですが、当日4名の方にご参加いただきまして、皆さんのおかげで大変リッチでエキサイティングな時間を過ごすことができました。
あらためて深くお礼申し上げます。
偶然にも年内に2回も実施することとなったマスター講座ですが、開催してみてあらためてめちゃくちゃいい講座だなあと思いました。
(来年も1回は必ずやりたい…!)
さて、そんなマスター講座の中で「個人的に「これはしっくりきた!」と思える時間の使い方」をご紹介するパートを設けました。
そうしたところ、これに対して共感の声をいただいたりしまして、手応えを感じましたので、結構気が早いのかもしれませんが、2024年の総決算的に今年を振り返って「これはしっくりきた!」と思える「時間の使い方」を12個選りすぐりでまとめてみようと思った次第です。
結果、今年私が書いたユタカジンの記事をまとめるような内容にもなりました。
少し長くなってしまった(7,000字強)ので、項目ごとにでも目を通していただけると嬉しいです。
追記:早速読んでくださった方から頂戴したコメントです!
時間の貸し切り、等倍再生、一日一捨て
— わたあこ (@wataakolife) December 7, 2024
わたしも最近意識したいな~と思ったことばっかりですごく参考になりました!
ありがとうございます😆
それでは宜しくお願いします…!
※時間の使い方の抽象具体のレベルに、バラツキや不揃い感がある点はご了承ください。
1.時間を「このため」だけに貸切りにする
この時間の使い方は、私にとって記念すべき第一回目のユタカジンでご紹介したものです。
私は人から時折「このためだけに来たんですか?」と聞かれることがあります。
今年に入ってからも3度ありました。
どういうシチュエーションかをもう少し詳しく書きますと、私が今住んでいるところは狭山茶発祥の地で知られる地域で、まあまあ交通の便が悪いです。
最寄りの駅までは一番近いところで車で10分〜15分(本数が少ない)、よく使う駅までは車で25分〜30分。
そんな場所から新宿や渋谷などの都心部に出ようと思うと、ドアツードアで賞味、往復3時間〜3.5時間くらいかかります。
ゆえにお会いした人が「このためだけに来たんですか?」と聞いてくるのだと思います。
これに対して「そうです」と私が答えるとたいていの場合で驚かれます。
その方の頭の中に「きっと他の予定や用事と組み合わせて来ているのだろう」という想定があるからなのかもしれません。
ですが、このためだけに来ている私からすれば「そうです」と答える他に選択肢はありません。
この一般的には非効率的と思われるのかもしれない行為をとる理由はありまして、私の中に「ついでに〜する」という行為をできるだけ取りたくないという考えがあるから。
言い方を変えますと、できるかぎりその目的のためだけに時間を使いたいということです。
参照:「自分らしい時間的豊かさを追求する」という理念に感銘を受けた【ユタカジン】
いまだに時間をこのためだけに貸切にするは私の定番になっていまして、基本的に、一つの目的を果たすためだけに時間を使うようにしています。
つい先日も都心で人と会う約束があったのですが、そのためだけに向かい、その約束だけを果たして他の用を足すことなく自宅まで戻りました。
やっぱりこの時間の使い方はしっくりきます。
2.他者の必要に対して時間を使う => この時間の使い方を中心に一日を過ごす
誰かの必要に対して時間を使う => この時間の使い方を中心に一日を過ごす。
この時間の使い方もとてもしっくりきていまして、以下のポスト達はこれに準ずるものだと思っていただいて問題ありません。
自分がやりたいことよりも他者に求められることを選んでみる。
— 田中新吾|ハグルマニ (@tanashin115) July 16, 2024
誰かからのお願いに対して応える。誰かからお願いされたらやる。基本的にこれを中心に一日を過ごせばいいと思っている。
— 田中新吾|ハグルマニ (@tanashin115) July 14, 2024
「家事」や「仕事」だと分かりやすいと思いますが、筋トレやランニングのような自分の体を鍛えるものであっても考え方次第では十分、他者の必要に対して時間を使っていることになのでは?と思ったりします。
例えば、年齢とともに、代謝が落ちてくると、太りやすくなって、贅肉がつきやすくなり、体が緩んで、姿勢が悪くなってくる。
こうなるといくら素敵な服を買ってきて身につけても、着こなしもイマイチになってしまうと思うのです。
私が一目置いているプロダクトデザイナーの秋田道夫さん(71歳)の「服装は出会った人へのプレゼント」という考え方が好きなのですが、「プレゼントとなるような着こなしをし続けるために筋トレやランニングをする」と考えると、他者の必要に対して時間を使っていることになるのではないかと。
ここでいう他者の必要とは以下のようなものです。
「服装は出会った人へのプレゼント」だといっているのですが、それはおしゃれな人と会うと「自分もおしゃれな人に感じる」し、「おしゃれな人とお話をしている自分が誇らしく思える」作用があるからではないかと思っています。
詳しくは以前書いたブログをご覧ください。
参照:「服装は出会った人へのプレゼント」という考え方を知って、年をとってもちゃんとお洒落をしていこうと思った。
また、「自分以外の人生を考える人生は本当に豊かである」はスタジオジブリプロデューサー石井朋彦さんの言葉ですが、私もこのような豊かさを真に実感したく追求したいと思うばかりです。
3.できるかぎり倍速再生せず、等倍で再生する
Podcastをはじめ、あらゆる動画配信メディア、音声配信メディアに「倍速再生」する機能が備わっているのは皆さんもご存じのことだと思います。
私がこの手のメディアを視聴するタイミングは基本的に、車移動中、洗車中、ランニング中なのですが、正直言って9月頭くらいまでは、1.5倍速または2倍速で聞いていました。
これはインプットしたいと思うコンテンツがそこそこのボリュームであるため、なるべく多くのコンテンツを接種したいという気持ちがあったのと、どこか倍速で理解していくことへの憧れ?のようなものがあったからです。
でも、ふと思いました。
何をそんなに急いでいるんだと。
そして、倍速再生をするたびに「時間に追われている」という感覚を自分の中に醸し出すことに改めて気づき、これは自分が真に求めている状況ではないと思うに至りました。
その結果、今現在はできるかぎり、倍速再生をしないことにしています。
つまり等倍で再生してインプットする。
こうすることで再生しているコンテンツにどっぷり入ることができるようになりまして、時間に追われているという感覚もかなり払拭されました。
ただ、1.2倍速にした方が聞きやすいなという方もいらっしゃるのでこれはちょっと例外です。(なのでできるかぎり、と添えました)
インプットするコンテンツの量は以前よりもだいぶ減りましたが、この時間の使い方が今はとてもしっくりきています。
これがかの有名な「Less is more(少ないほうが豊か)」の感覚なのかもしれないなと…
Less is more(レス イズ モア)とは「少ないほうが豊かである」を意味する言葉である。20世紀に活動して名声を得たドイツ人建築家、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ(1886 ~ 1969)が遺した言葉とされている。
https://arc.net/l/quote/fwahtfqg
4.こまめにうがい&手洗いをする
私は6月にコロナに初めて感染しまして、その経験があったがゆえに、こまめに手洗いうがいをするようになりました。
最初は感染経路になりがちな手と口内を定期的に綺麗にしておく、という目的で始めたものだったのですが、続けていくうちに副次的な効果があることに気づきました。
手洗いうがいをした後はタスクに着手しやすくなるという効果です。
手と口内が綺麗になるだけでなく、心も清まる。
その結果、ネクストタスクへの着手がスムーズに行く。
そんな感覚です。
N=1で極めてごく個人的なものですが、この時間の使い方がしっくりきています。
6月に書いたユタカジンでご紹介している自分らしい時間の使い方ですので、よければこちらもご覧ください。
参照:「手洗い・うがい」をした後のタスクが、サクサク進むことに気づいた話。
今はこの時ほど「手洗い・うがい」をすることはしていませんが、1日に5回はルーチンとしてタスクシュートにセットされています。
5.スマホを見ずにご飯を食べる
時間を「このため」だけに貸切りにする、のイチ具体例にもなるのですが、一人で食事をする時についやりがちな「スマホを見ながらご飯を食べる」を今年やらなくなりました。
目の前にあるご飯をよく噛んでしっかり味わう。
よく噛んで食べた方が消化に良いし何よりも美味しい。
噛まずに丸呑みすれば早く食べられるけれども、ご飯を食べる時はご飯のことだけを考える。
よく噛むようになってきたからこそ感じるようになったことがあります。
それは「現代には噛まなくても美味しいが溢れている」ということ。
「現代の美味しい」の多くは砂糖、油、化学調味料を加えることで生み出されていると以前聞いたことがあったのですが、これがまさに「噛まなくても美味しい」だと思ったんです。
そして、この視点(現代の美味しい = 噛まなくても美味しい)を持つと、現代人は噛まなくても美味しいに囲まれ、噛まなくても美味しいものばかりを食べているのがよく分かってもきました。
だからこそよく噛んで、しっかり味わいたい。
至極当たり前のことかもしれませんが、この時間の使い方が今ようやく私にはしっくりくるようになりました。
6.去年の今日を振り返る
この時間の使い方はタスクシュート開発者の大橋悦夫さんの真似をしたものです。
毎朝Day One(日記アプリ)の「1年前の今日」を読み返して、エモさを味わいつつ、意外な伏線の存在に気づけることが多くてやめられない。
— しごたの/大橋 悦夫 (@shigotano) August 10, 2024
「1年前は今より8キロも重かったのか!」とか「今やってるコレを始めたのは1年前か」とか。
記録が残っている限り2年前、3年前とえんえんと遡れる。 pic.twitter.com/nFQ88v4vyE
このポストを拝見した翌日から即取り入れました。
大橋さんは「Day One」というアプリを使っていらっしゃるとのことで、私も真剣に利用を検討したのですが、結果としては断念。
とはいえ、去年の今日は振り返りたいと思ったため長らく付けてきた「スプレッドシートの日記」を振り返るようにしています。
TaskChute Cloud 2のリンクに支線として貼り付けていまして、タスク実行時に去年の今日を振り返るような毎日です。
日記に関してはなるべく細かなところまで書くようにしているためか、去年の今日が結構ありありと蘇ってきて何だかとても面白い。
7.シミュレーションをして現実的なプランをつくる
私はタスクシュート上にプランを用意するための時間に「シミュレーションをして現実的なプランをつくる」という名前を付けています。
シミュレーションというのは、タスクシュートサイクルでいう「ログからプラン」に行くプロセスのことです。
また「現実的なプランをつくる」は先送り対策としてとても有効であるため加えているものになります。
で、この時間の使い方を1日のうちに3回入れているのです。
具体的には、朝、昼、夕方。
朝に午前中のプランを立て、それ以外は考えない。
昼に午後のプランを立てて、それ以外は考えない。
夕方に夜のプランを立てて、それ以外は考えない。
こんな感じの日々です。
2024年5月までは朝と昼の2回(のハーフプラン)だったのですが、6月からは3回になり、これがかなりしっくりきているんですよね。
ちなみに、この時間の使い方についてはちょこちょこお伝えしてきていまして、100チャレ九期の方々やマスター講座でご一緒した方々など、採用してくれている方も結構いるみたいです。
なんともありがたい…
これは完全に蛇足ですが、タスクシュートにおいて「3」という数字は一つキーになるのかもしれないなと最近ふと思いました。
ゼロからタスクシュートをはじめる時のプランの数はまずは3つが推奨。
3waysポッドキャスト。
3名の協会理事。
そして、私が採用している3回のプラン。
3を意識してみると、タスクシュート的にはもしかするといいことが待っている?のかもしれません。
8.プロジェクトを名付ける
この時間の使い方は、6月のユタカジンに書いた通りなので、ここで再度詳しく書くことはしませんが、引き続きこのような時間の使い方が個人的にはしっくりきているのです。
参照:私がTaskChute Cloud 2を用いて推進している「ねぎいっぱい」というプロジェクトについての話。
しっくりくる独特な名前をつけることができると、なんだか「このような時間の使い方をしているのは自分だけなのでは?」という謎のタイムリッチ感を得られるんですよね。
今年考えたプロジェクトの名前の中で、もう一つお気に入りをご紹介してみます。
「Guts Guts Guts(略して3Guts)」というもの。
オープンにするのはこの場が初めてです。
「Guts」には、腸、気力のある、本質的にといった意味がありまして、それら複数の意味を組み合わせて「Guts(本質的に)Guts(気力のある) Guts(腸)を作るための食事を摂る」という食のプロジェクトを推進しています。
簡単に言えば「腸活」なのですが、「Guts Guts Guts」という名前で「腸活」をしている人間はきっとこの世で自分だけなのでは?と思うとちょっとニンマリしちゃいます。
もしかするとここまででお察しの方もいるかもしれませんが、10月に記事にした「ウンログ」の利用ともリンクしているプロジェクトです。
参照:試行錯誤の末、ついに辿り着いた「TaskChute Cloud 2 × ウンログ」による「トイレログの私的決定版」を公開します!
9.1日を22時からはじめる
このような時間の使い方をするようになったのは今年の10月頭から。
詳しくは以前に記事を書いたので、そのリンクを貼り付けておきますね。
参照:最近になって、頭の中の奥底から「良い一日は夜からはじまる」が引っ張り出された件について。
今ではもうすっかり馴染みまして、この区切りで1日を過ごすように体が調整されました。
人間てやっぱり環境適応動物なのですね。
今では22時を過ぎたら良い1日にするための準備に取り掛かる。
夜寝るのは始まった1日の中の一環という捉え方。
最初は23時がいいかな?と思うところもあったのですが22時で私の場合全く問題無し。
とってもしっくりきている時間の使い方です。
そして、この時間設定で日々を過ごすことができているのは何を隠そうTaskChte Cloud 2 があるから。
ユーザー設定から、1日の開始時間を「マイナス2時間」にすると、1日を22時から始めることができます。
もしピンとくるようなことがあれば調整するなどして試してみてください。
10.モーニングルーティンの一環としてランニングをする
これも最近ブログを書いたのことなのですが、11月9日に初開催した地域のお祭りをきっかけに「ランニング」の時間が大きくチューニングされました。
チューニングが行われたのは本当に想定外だったのですが、今はとってもしっくりきてます。
2.5km程度の短いコースの途中に神社と観音堂がありまして、そこでの参拝もセット。
この2箇所への参拝がとても心地よく。
祈願することは日々同じで「今日もいい一日になりますように」です。
これをすることでその日に対しての集中力が上がる感じがしていまして、その結果、今日もいい一日だったなと思える日が連続しています。
11.タスクシューターの方々と交わる
振り返ると、今年は「タスクシューターの方々と交わる」という時間の使い方が急激に増えた年だったと思います。
・タスクシュートミニ講座の実施
・タスク管理トレーニングセンターへの登壇
・タスクシュートマスター講座の実施(協会公式)
・100日チャレンジ第九期コミュニティマネージャー(協会公式)
それから、タスクシュート認定トレーナーの方とご飯を食べたり飲みに行ったりするようになりました。
誰と一緒に時間を過ごすかによってQOLは大きく違う。
これをあらためて実感した2024年でした。
来年も積極的にタスクシューターの方々と交わる機会を作っていきたい所存であります。
実は最近、新企画(来年予定)に着手しはじめたところでして、形になってきたらまたお知らせさせてもらいたいと思っています。
12.1日1捨
最後にご紹介したいしっくりきた時間の使い方は「1日1捨」というもの。
これ導入してめちゃくちゃ良かったです。
この時間の使い方をするようになったのは、9月15日に以下の記事を読んだことがきっかけになります。
1日1捨のやり方は、「1日になにか1つものを手放す」だけです。
この考え方に則り、日々なにか一つものを手放す、を約3ヶ月にわたって行ってきたのですがずいぶんと捨てることができました。
また、物理的に捨てられただけでなく、精神的な部分でも、「プライド」とか「自分はもっとできる」とか「自分には才能がある」とか「成功しよう」とか、そういうものも以前にも増して捨てられたと思います。
こういう気持ちは思い切って手放した方が生きるのが楽しい。
今はこの思いが一段と強くなっている感じです。
このような気持ちを手放し続けるためにも、来年も引き続き、1日1捨という時間の使い方は積極的に作っていきたいと思っています。
おわりに
以上、今年を振り返って「これはしっくりきた!」と思える時間の使い方12選でした。
今回のまとめが何かしらのお役に少しでも立てば嬉しいです。
来年も引き続き、自分らしい時間的豊かさをとことん追求していきたいと思っています。
もしかすると今回記したことも、2025年になった途端に変わっていることもあるかもしれません。
でも、周囲に影響を受けながら日々秒単位で変化していくのが人間なわけですから、変わっていく自分を丸ごと受容し、そんな自分にしっくりくる時間の使い方を見つければいいだけだと思っています。
文豪・谷崎潤一郎は「言葉は思想の容れ物」だと遺し、同時に、「最適な言葉はただ一つしかない」とも言っているのですが、自分らしい時間の使い方にも同じことが言えるのではないかと。
つまり本質的には、その時々の自分にとって、しっくりくる時間の使い方は一つしかなく、自分が変わるのならば時間の使い方も変わって然るべきということです。
ですので、どこか違和感を抱いたり、モヤっとするところがあるのであれば、スルーせずに、「しっくりくる」を追求し、自分らしい答えを見出そうとする姿勢が大事なのかなと。
少なくとも私はそう思うので来年も引き続き追求していきたく思っています。
※本記事はタスクシュート協会が運営するnoteマガジン「ユタカジン」への寄稿記事の転載です。
UnsplashのKamil Feczkoが撮影した写真
【著者プロフィール】
著者:田中 新吾
ハグルマニ代表(https://hagurumani.jp)。プロジェクトデザイナー、お名前プロデューサー、タスクシュート認定トレーナーの3つの専門分野を活かして、皆さまのビジネスやプロジェクトのお手伝いをしています。ポッドキャスト番組 #internaming パーソナリティ。地元の地域活性化にも挑戦中。
●X(旧Twitter)田中新吾
●note 田中新吾
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