「つまらない嘘」は信用を失うが、「おもしろい嘘」は信用を失わない、という話。
昨日のことですがこんなツイートをしました。
ということで、今回はこのことについて少し補足をしておきたいと思います。
つまらない嘘は信用を失う
どこの会社の誰がとはここでは言いませんが、私は昨日「つまらない嘘」をつかれました。
真実を知っていたからこそ嘘と分かってしまったのですが、一通り説明を受けた後、本当に残念な気持ちになったのです。
嘘だと分かっても見て見ぬ振りをすれば気にならないという人もいるかもしれませんが、それは自分を欺いていることになるので私は絶対にしたくありませんでした。
嘘と分かると残念な気持ちになるだけでなく、その人に対しての信用度が急落します。
一度失った信用は取り戻すことが難しいとはよく言われますが、例に漏れず、今回説明をしてくれた方への信用が私の中で二度と戻ることはないと思います。
私は以前から確信がないことや、本当かどうか分からないことは言わない方がいいと考えています。
あるいは伝え方に十分に気をつけた方がいいと思っています。
人の振り見て我が振り直せではありませんが、今回の件で「つまらない嘘」は絶対につきたくない。
そう思う気持ちがこれまでよりも一層強くなりました。
おもしろい嘘は信用を失わない
その一方、この世の中には「おもしろい嘘」というのがあって、同じ嘘でもこちらは信用を失わないという不思議なことがあります。
身近なところでパッと思いつくのが4月1日の「エイプリルフール」でしょう。
この日は「いかにおもしろい嘘をつくか」といった価値観で世の中が動くとても稀有な一日です。
2018年のエイプリルフールネタで印象にある面白かったネタはマクドナルドのこれです。
一瞬でもエクスカリバーを抜いてみたいと思った自分がいました。
結局これは嘘なんですが、この嘘のせいでマクドナルドの信用が落ちたかというとそういうわけではありません。
むしろ「おもしろい嘘をつくなあ」というような信用がついた気がします。
そういえば、以前ブラタモリの中で、北海道の美瑛(びえい)に行った際にタモリさんがこんなことを言ってました。
「美瑛の由来はアイヌ語で丘の上っていうんです。嘘です。」
「アハハ面白いでしょ。嘘はおもしろい方がいんです。」
これを聞いたときはつい膝を打ってしまいました。
タモリさんが「嘘はおもしろい方がいいんです」と言った背景を知るわけもありませんが、きっと「つまらない嘘」の意味を知っているからこその発言だったのではと想像します。
人を欺こうとするか、楽しませようとするかの違い
このように考えた後、二つの嘘を並べて考えてみると見えてくるものがありました。
それは、そもそも嘘を付く相手に対しての「心持ち」が全然違うということです。
思うに、「つまらない嘘」は、人を欺きたいという気持ちの中から生まれる嘘であることに対して、「おもしろい嘘」は人を楽しませたいという気持ちの中から生まれる嘘。
だからこそ、前者はそれが分かれば信用を失うのは当然のことですし、後者に関してはそれが分かったとしても信用を失わないということだと思います。
「つまらない嘘」というのは、その人がつきたくて付いている方が少なく、その人が身を置いている環境や、関係性によってつかされていることの方が多いものです。
つまり意思とは関係なくつかされてしまっているということ。
それに対して「おもしろい嘘」は、自分が意思を持ってつこうとしている点も二つの嘘の大きな違いかもしれません。
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さいごに
最近発売されたキングコング西野さんの「新世界」をこの間手に取り読みました。
その中では色々な事例と合わせて「信用」の重要性が説かれていたのですが、リアルで具体性がありとても読み易かったのであっという間に読んでしまった私です。
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読み終えた後の感想を短く言えば「信用を貯めなきゃ!」というよりも、「いくつになってもつまらない嘘はつかない人間でありたい」というものでした。
ただこれが難しいことも分かっているつもりです。
だからこそ、人生をかけて向き合っていくに値するテーマでもあると思っています。
それでは今回はこの辺で。
【著者プロフィール】
田中 新吾
幅を愉しむWebメディアRANGER(http://ranger.blog)の管理人・ブロガー・複業実践者・ポッドキャスター。長年のマーケティングの経験があり、商品やサービスとお客さんの出会いを演出するのが得意です。
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