問題を引き起こす「分断」から「融合」へ。
喧嘩のもとは約束を守らなかったことにある。
これは結んだ約束を破ったという分断が原因となって喧嘩という問題が起きています。
サッカーのようなチームスポーツで対戦相手に大敗を喫してしまうのは、意思疎通されるべきところでされずに、全体が乱れてしまったこと依ることが多いです。
これも分断が原因となって大敗という問題が起きています。
このように私たちが生活したり、仕事をしている中で起きる問題は何かと分断が原因になっていることが多い。
この分断と問題の関係は、今人類の問題として考えなければいけない社会問題や環境問題にも当てはまると思っています。結局、これらも何かと何かの分断によって引き起こされているだろうと思うわけです。
自然と共同体と人間の「分断」
その原因として考えられる分断を挙げてみると。
東京と地方、経済と倫理、日本文化と西洋文明、森里海川、モノと心、ヒトとヒトを繋ぐ絆、家庭や親子、世代、リアルとバーチャル、川上川下
といったように、枚挙にいとまがありません。
社会問題や環境問題はこれらが複雑に絡み合って引き起こされているものなので、決して喧嘩と、約束を破ったのような1対1の対応ではありません。だからこそ解決するのが難しい問題とされているのでしょう。
社会問題や環境問題に対して特に影響力があるのは、自然と共同体と人間の分断だと思っています。概念図にしてみたので載せておきます。
東京と地方の問題やれ、人口の問題やれ、格差の問題やれ、その問題を引き起こしている大元がこれではないかと僕は思っています。そして、資本主義システムが行き過ぎた結果として問題が大きくなってしまったのだと思うんです。
だとしたら、土台から切り離されてしまった個人をもう一度、引き戻すことができたら、様々な問題がしだすのではないだろうか、という仮説があります。それがこちらです。
ポスト資本主義はテクノロジーを放棄したり、自給自足型の生活に戻ったりしようといった、昔の生活に戻るものではありません。むしろ、テクノロジーを積極的に活用していく、という考えに立脚してます。
例えば、コミュニティという言葉が身の回りに増えてきたのは、インターネットテクノロジーのおかげで繋がりだしているのであって、テクノロジーがバラバラになった個人を繋ぎ出している代表的な例と言えます。
なので、多彩なテクノロジーが勃興する延長線上には、きっと分断を修復し社会課題や環境問題を解決するというアプローチがあって、社会は再びいい感じになっていくのだと思っています。
それに、今ローカルに人が流れていっている文脈もこのコンセプトだと思いますし、企業の商品開発も、多くのものがこのようなことを意識したプロダクトやサービスになっていくと思うんです。
例えば、以前TEDで発表されていたドライバスはこの端緒だと思います。
水差し1杯の水のために毎日1km以上も歩かなくてはいけない人は世界中に何百万人もいるわけですが、そうであればその貴重な水を入浴には使わないでしょう。
若き起業家のルドウィク・マリシェーンは、安価で、清潔で、利便性もある解決策—世界初の入浴代替ローション「ドライバス」について、彼がどうやって発明したかを、笑いも含めた素晴らしいストーリーで語ってくれます。
これはまさにポスト資本主義的な商品開発の一つだととらえています。そういえばこの製品、ホリエモンが昔、輸入販売を検討されていましたね。
さいごに
ポスト資本主義のキーワードは融合なんだと思います。
分断から融合へ。その流れをリードしている企業、チーム、個人に共感が集まる時代だと思います。こないだ、こんなツイートをしました。
作り手、売り手、買い手が渾然一体となって安心感のあるコミュニティを形作っていて、そうしたコミュニティの中心を担っている企業というのは圧倒的に「いい会社」だと思うんです。
— タナカシンゴ (@Shingo_tna) September 6, 2018
これは僕にとってのいい会社の定義ですが、まさに融合のことを言っています。
このテーマに関しては、引き続き思考を続けて自身の視座を高めていきたい。そう思っています。
それでは今日はこの辺で!