放電ログ、充電ログ、未来日記を1年近く続けてみて、「心身にとって良いこと」への確信感が高まった。

早いもので放電ログ、充電ログ、未来日記を日々つけるようになってもうすぐ1年が経ちます。
このタイミングで、1年近く続けてみて今実感している事柄について、定点観測的に残しておきたいと思いました。
結論を言ってしまうと、放電ログ、充電ログ、未来日記を1年近く続けてみて、心身にとって良いことへの確信感が高まりました。
ここから先で詳しく話していきますね。
放電ログ、充電ログ、未来日記とは何か?
まず、放電ログ、充電ログ、未来日記について軽く触れておきます。
これは習慣化コンサルタントで、書籍「書く瞑想」で知られる古川武史さんが提唱するメソッドで、心のメンテナンスに効くものです。
「放電ログ」とは、毎日の中で、
できなかったこと、失敗、やってしまったこと。
つまりは、自分の感情、気分、エネルギーを下げたもののログです。
具体的には、子供がご飯を食べずにイライラして怒った、つい甘いものを夜に食べてしまった、肩こりが辛いなどのログがそれに該当します。
一方の充電ログは、毎日の中で、
できたこと、気づいたこと、良かったこと。
つまりは、自分の感情、気分、エネルギーを上げたもののログです。
具体的には、いい本が読めて勉強になった、友達とゆっくり話せて楽しかった、運動ができて爽快だ、といったログがそれに該当します。
なぜ放電ログだけでなく、充電ログも一緒に残す必要があるのか?
これは古川さん曰く、人には、達成できなかった事柄や中断している事柄の方を、達成できた事柄や完成した事柄よりもよく覚えている性質があるからなのだそうです。
要するに、我々は「できなかったこと、失敗したこと」の印象が大きく、「できたこと、楽しかったこと」などは小さく印象づけられる傾向がある。
これをふまえ、放電ログだけでなく、充電ログも残すことの重要性を説かれており、それにより心がメンテナンスされるのが古川さん流のメソッドです。
そして、この二つを書いた上で「未来日記」も書きます。
これは「〜した!その後の気持ち、完了形+感情」を書き残すことで、明日への活力を自分に与えるものです。
例えば、ウォーキングが30分できて、気分転換。
夜の眠りも深くて朝スッキリ起きれた。
といったものです。
私がこのようなメソッドに取り組もうと思ったきっかけは、2024年7月28日に行われた「タスクシュートジャーニー6th」。
その日以降、2021年12月から続けている「スプシ日記」に付帯させる形で、放電ログ充電ログ、そして未来日記を付けるようになりました。
放電ログ、充電ログ、未来日記を続けてきてみてどうだったか?
結論、放電ログ、充電ログ、未来日記が習慣になった結果、心の充足度は日増しに高まっている気がします。
当然、日によって浮き沈みはあるわけですが、全体としては充足度が増していっている感じです。
これは思うに、ログを残すことで放電を減らし、充電を増やすために、日々小さくできる改善、工夫を重ねていくからだと思います。
この点は私が愛用しているタスクシュートメソッドにも非常に類似していて、タスクシュートのログが時間という畑を豊かにする肥料になっているとなるように、放電ログ、充電ログ、未来日記が、心を豊かにするための肥料になっている実感です。
ですので、この習慣はこれから先も当面は取り組んでいきたいと思っています。
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また、この習慣を続けたことで、思わぬ確信感を得ることもできました。
これが個人的にはとても大きな収穫だったんです。
何かというと、「心身にとって良いこと」への確信感が高まったことです。
心身に良いことって、ヨガ、瞑想、運動、質の高い睡眠、バランスの取れた食事など、確かに色々とありますよね。
最近では、ChatGPTが優しい言葉をかけてくれるみたいな話を多方面で聞くようにもなりました。
そして、今回取り上げた「放電ログ、充電ログ、未来日記」もそのうちの一つだと思います。
でも、これらのログを日々見返していく中で、やっぱり心身に一番ポジティブな影響を与えてくれるのは、何はさておき「他の人のことを真剣に考えること」だな、という確信に至りました。
というのも、放電ログ、充電ログ、未来日記に書かれていく内容を俯瞰して見ていくと、明らかに傾向があることに気づいたからです。
他の人のことを真剣に考え、具体的な行動(手伝う、相談に乗る、感謝を伝える、相手の立場を想像する等)ができた日のログは、
- 「〇〇さんに感謝されて嬉しかった」
- 「プロジェクトチームで協力して目標達成できて達成感があった」
- 「△△さんの悩みに寄り添えて、少しでも力になれた気がして心が温かくなった」
- 「人の役に立てたという感覚が、自分のエネルギーになった」
といった「充電ログ」が質・量ともに充実していることが多く、その日の未来日記も自然と前向きな言葉で満たされています。
逆に、自分のことばかり考えていたり、周りへの配慮が欠けていたりしたと感じる日のログには、
- 「自分の言い分ばかり主張してしまい、後で自己嫌悪」
- 「〇〇さんとの関係が少しギクシャクした」
- 「自分の都合を優先してしまい、罪悪感が残った」
といった「放電ログ」が多く記録されがちでした。
そして、たとえその日に個人的な目標達成などがあったとしても、どこか心に引っかかりやしこりが残り、充足感が低い傾向にあることに気づきました。
もちろん、自分自身を大切にすることは大前提だと思います。
しかし、その上で他者に意識を向け、真剣に関わろうとすることが、巡り巡って自分自身の心の平穏や充実感に繋がっている。
人の切実で具体的な問題に寄り添うこと、その問題を解決すること。
淡々と誰かに貢献し続けること、それが、結局、心身に一番良い。
このことを、日々の放電ログ、充電ログ、未来日記が明確に示してれたと思っています。
これからも心の畑を耕し続ける
放電ログ、充電ログ、未来日記を約1年間続けてみて、心の状態を客観視し、日々の小さな工夫で改善していくサイクルの有効性を実感することができました。
そして何より、「他者を真剣に思うこと」が自分自身の心を満たす最大の要素である、という大きな気づきを得られたことは、今後の人生においても大切な指針となりそうです。
もし、日々の忙しさの中で心が消耗していると感じたり、もっと充実感を得たいと感じている方がいらっしゃれば、この「書く瞑想」のメソッドを試してみてはいかがでしょうか?
経験則ですが、特別なツールは不要で、ノートとペン(あるいは私のようにデジタルでも)があればすぐに始められるのでおすすめです。
引き続きこの習慣を大切にし、心の畑を丁寧に耕していきたいと思います。
【著者プロフィール】
著者:田中 新吾
時間も心も体も知識も畑として考える。そうするとやるべきことは自ずとシンプルに、決まってくるなと思ったりします。
ハグルマニ代表。お客様のプロジェクトの推進や伴走が主な仕事 / 好きな営みは「名前をつける、続ける、記録する、広げる、まとめる、深める、耕す、実体験する、対話する、一緒にやる」/ 栢の木まつり実行委員会
●lit.link 田中新吾
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