私の身体とメッシがつながった!
この「RANGER」というサイトに掲載させていただくことになった私の1本目の記事は、先日のタナカシンゴさん(RANGERの設立者)との打ち合わせの前の雑談からのものにすることにした。
雑談は止まらず、打ち合わせはなかなか始まらなかった。
今回のキーワードは、「つながる」。
雑談はタナカシンゴさんのZoomの壁紙のトレイルランの話から始まって、そう言えば、そう言えば、と連想の掛け合いによって、話はドンドンつながって進んでいった。
思えば、私の以前のある動きが、また別の誰かとつながって、また何かとつながって・・・といろんなつながりを経て、タナカさんにつながり、今回、RANGERともつながらせてもらった。
そして今回は、雑談が終わった後に、私の身体は、なんとあのサッカー選手のスーパースター、メッシとつながったのだ。
股関節痛を長く患う
私は、約10年前に股関節痛を発症した。
経年劣化により、股関節の隙間が、薄くなってる、という表面的で解決方法が見いだせない原因をはじめに聞いた。
そこまでは何の問題もなかったのだが、一時は歩くことすら億劫で、人工股関節を周りから薦められたりもした。
そこからゴルフやランニングを始めとして、すべてのスポーツができなくなった。
未だに完治せず、今、17ヶ所目の先生のところで治療を受けている。
ありとあらゆる治療を行ってきたように思う。
その股関節痛が、最近少しずつ改善を見せていて、先日、10年ぶりに山に登ることができた。
その改善の要因は、身体の歪みが治療によって治ってきているからだ。
ここまでの長い治療の道のりの詳細は長くなるので今回は割愛させてもらうのだが、かなり紆余曲折を経てきた。
私は、その座り姿勢、立ち姿勢、歩き姿勢によって、長い年月をかけて骨盤後傾側に歪ませ、股関節の位置を悪化させ、骨などを劣化させてきた。
骨盤を前傾させたところで、姿勢が維持されると股関節も痛みのないいい位置にはまるようだ。
なのでこれからは、その歪みをとってもらった身体を維持する上で大切なのは、
「骨盤を立てた姿勢を維持すること」
という仮説を立てるまでになった。
結果を書けば簡単に見えるが、一度歪んでしまった身体が治るのも、ここまで仮説を立てるのも、簡単なことではなかった。
山では、骨盤を立てた状態を維持して登り降りをするように注意をはらっている。
背骨と運動能力
そんな私のタイミングに、タナカさんは「究極の身体」著:高岡英夫という本を紹介してくれた。
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この本からタナカさんが受け取ったものを語ってくれた。
・魚が長距離泳げたり、急展開できたりするのも背骨のおかげである。
・同様に人間の運動能力は背骨を上手く使えるかにかかっている。
・メッシなんかも獣のように背骨をうまく使えているからパフォーマンスがとりわけすごい。
参照:「なぜ同じ人間なのにこんなにも身体の動きが違うのか?」という疑問がようやく解けた。
その話を聞いた時に、なぜかピピンとしたひらめきがあった。
「これは股関節の改善に使える!」
私の身体は運動能力を高める、なんてことは考えるようなレベルではないにもかかわらず、、、。
この本が届くまで、ネットでいろいろな情報を調べることにした。
なぜだろうか、気がついたら夢中だった。
この紹介がなかったら、私がメッシに興味を持つことはなかっただろう。
集めたネット情報
ネットで見た情報は以下のようなもの。
・メッシは猫背だけど骨盤が立っているからパフォーマンスがすごい。(確かに試合中、高速で走る中で、ずーっと骨盤が立っている、、、ように見えた。)
・骨盤が立っているから広背筋が使える。
・背骨を使うには骨盤が立っていること(正しい位置にあること)が前提である。
・日本人は骨盤が後傾の人が多い。
・骨盤後傾だと上半身の重さが、股関節にかかってしまい、股関節の可動域が広がらない。 (この意味は正確にわかっていない)
・サッカー選手は脚でボールを前に蹴るので、骨盤は後傾になりやすいので、常にケアが必要。 (逆にメッシはすごい)
これらのことをまとめると黒人などに多い骨盤前傾の方が運動能力が高い理由は以下になる。
・走りだしが早い
・背骨のクッションが使えて、ジャンプ力やしなやかな身のこなしを生む
・股関節の可動域が広くなる
・広背筋が使える
(今回は骨盤立っている=骨盤前傾と雑にくくって進める)
背骨をうまく使うことと骨盤を立てることが見事につながった。
骨盤を立てることは背骨をうまく使うために必要な基本条件だった。
日本人の特徴
他にこんな情報も引っかかった。
日本人が骨盤後傾になりやすい要因には、以下のものが上げられる。
・(農耕民族で)もともと走る時間が短い
・(農耕民族で)もともと畑仕事の時間が長い
・もともと床に座る生活習慣がある
・昨今でも座っている時間が世界一
(後傾で長時間座って後傾を固める)
・足が短い
・子供は大人を見て真似る
(骨盤が立って生まれる赤ちゃんも成長する内に後傾を真似る)
これらによって日本人の運動能力が低くなっている。
日本人特有とも言える、腰が曲がった老人が多いのもこれらのことに関連しているように思う。
ここまできてもう1つ、つながった記憶があった。
日本人のメンタリティーに関すること。
同じタイミングで「帰れマンデー」というTV番組をタマタマ見て感じた。
これは田舎のバス路線で歩いて飲食店を探すバラエティー。
この日のゲストは草刈民代さん(女優で元バレリーナ)。
骨盤が立った歩き姿勢がすこぶる美しい。
番組のルールはサイコロを振って出た目だけバスに乗ってバス停の数を進めるが、降りたバス停から歩いて飲食店を探さないといけない、というもの。
目の数が大きければバスで距離を稼げるが、小さければ歩く距離が長くなる。
その日のサイコロの目の最大は”8”。
みんなが”8”を期待する中で草刈民代さんが振って出したサイコロの目は”2”だった。
全員が愕然とする気持ちを抑え、バス停2つ分バスに乗った後、歩きが長くなって疲れが出てきた時!
同じくゲストのロッジ中岡さんが草刈民代さんに不満の一言を放った。
「”2”を出したならそれらしい(申し訳なさそうな)歩き方してくださいよ。
それは”8”を出した時の歩き方ですよ!怒」
草刈民代さんの美しい歩き方は、何か堂々としていて、全く悪びれない、別の意味では偉そうに見える歩き方で、それに違和感を感じたのだ。
草刈民代さんは、それを聞いて悪びれたような歩き方に変えて見せたが、それは日本人によくある骨盤後傾姿勢での歩き方だった。
この堂々とした歩き方への違和感は、日本人の多くがもつ感覚なのではないだろうか?
常に謙虚な日本人。
腰を引いてへりくだり、手をスリスリして、ゴマをするような印象の強い日本人。
また、引っ込み思案で、自信がなく(あるいは自信はあるがそれを隠そうとすると)自分なんてと思うと、猫背になり骨盤は後傾する。
やさぐれたりしても猫背になり、骨盤は後傾する。
学校の授業で、先生からの問題を当てて欲しくない時などに、姿勢を良くして目線を高くすることなどは決してしない。
堂々とした姿勢をしていると、ガンをつけられる、といった危険もあるから無意識にも姿勢を崩す。
また、堂々としている人に対してどこか警戒してしまうような感覚も別にある。
メンタリティーが姿勢を作る面もあるのだろう。
これは皮肉にも日本人の良さが逆に悪さに働くケース。
日本人の過去の経験が十分に書き込まれたDNA。
それは構造へとそしてメンタリティーへと遺伝し、そして生まれた後、環境適用が加わる。
これらいくつもの影響を受け、日本人は骨盤後傾を確固たるものに築き上げてきている。
このような背景を知ってしまうとスポーツのパフォーマンスを上げたい人や障害が起きている私のような人は、その日本人の確固たるもの、おおげさに言うと”運命”に徹底的にあがなって行く気概が必要なのだ、とわかってきた。
義務教育の国語で文字を教えることと同じように、日本人の義務教育の体育で、必須にした方がよいくらいの項目だ。
姿勢なんか、正直なめていた。
骨盤なんかは、上っ面でしか考えたこともなかった。
若いうちは問題が顕在しないものだ。
歪み終わってから、痛みが発生する。
私の思いは日本人全体の特徴にまでつながり、骨盤を立てる姿勢を確信し、これは本腰を入れないとならない、と言う思いに至った。
つながりはまたはじまる
明らかに私の身体の感覚は、動画で見たメッシのプレイの骨盤をイメージして、真似ようとし始めた。
骨盤を立てるための、ストレッチをいくつか開始し、骨盤をコントロールしている風のイメージが出てきた。
「私の身体はメッシとつながった」
大げさな言葉に聴こえるかもしれない。
でも、確信を得て積極的になり、メッシ風を演じ始めた。
レベルは違うものの、歩くのもままならないような、十分に身体が歪んだ日本人のオッサンが、その対極にいるスーパースターとつながり、参考にできることがある。
かけはなれたものにも節操なくつながる。
何がつながる要素になるのかわからない。
あきらめない。
すべては自分の中の好奇心、それに続いて、イメージから起こる。
私は、他の記事にもこのような記憶と記憶のつながり、情報と情報のつながりによって、何らかの統合が頭の中に起きて、新たな思考が構築されたことを書いている。
つながりの発見、あるいは、創造。
人生はつながりの連続。
見方を変えれば引き寄せとも言うのだろうか。
背骨や骨盤に関する他の本もシコタマ予約した。
もちろん、整骨院の先生とこの内容についての会話もできる。
つながりはまたここから始まる。
楽しみだ。
<参考文献>
・トップアスリートも実践している、骨盤をニュートラルにする方法。
・骨盤前傾トレーニングで身体能力アップ!一流アスリートの特徴とは?
・超一流アスリートには共通点がある! 身体が目覚める「骨盤おこし」ってナンダ?
・ポイントは「骨盤を立てる」。ドリブル上達につながる身体の使い方とは?
Photo by Peter Idowu on Unsplash
【著者プロフィール】
RYO SASAKI
こんな話を聞いたことがあります。
射手座というのはその名称の通り的が変わるのが特徴だそうで、私は射手座なのですが、のめり込んでは興味が別に移る、思えば確かにそんな感じです。
次の的が何か? 楽しみです。
工学部を卒業後、広告関連企業(2社)に29年在籍。 法人顧客を対象にした事業にて、新規事業の立ち上げから事業の撤退を多数経験する。
現在は自営業の他、NPO法人の運営サポートなどを行っている。
ブログ「日々是湧日」
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