田中 新吾

「良い出会い」を得る可能性を高める方法はいたってシンプル。

タナカ シンゴ

20代後半の頃からの考えとしていまだに大事にしているものがある。

それが、

人生は人と出会うことで作られていく

というもの。

特に出典元などはなく自分の人生を通して言語化されてきたものだ。

今私の中にある信念の一つと言ってもいい。

自分の人生にいい影響を与えてくれている人は「メンター」とも呼べるだろうか。

「あの人と出会わなければこうはなっていない」

これまでの人生を改めて振り返ってみると本当にこの思いが湧き上がってくる。

そして、だからこそ現在進行形で、自分に良い影響を与えてくれる人との出会いを常に探しているような節が私にはあるのだ。

思うに、人は探しているものを見つけるに過ぎない。

成功を探す人は成功を見つけ、名誉を探す人は名誉を見つけ、権力を探す人は権力を見つけ、愛を探す人は愛を見つける。

出会いも同じくだと思っている。

そしてつい最近も「良い出会いだな」と思える出会いが見つかった。

これもおそらく良い出会いをずっと探してきたからなのだろう。

「戦奏教室」という軍記ファンタジー

話は変わるが、今毎月の更新を楽しみにしている漫画がある。

6月からジャンプスクエアで始まったばかりの「戦奏教室」という軍記ファンタジーだ。

作中の中に出てくる「」は、かつて存在した高度な文明の遺産で、建築、言語、兵器の設計、均一な貨幣の鋳造方法など貴重な技術と情報が数多く詰まっている。

この「塔」は世界に全部で9つ存在し「塔」がもたらす技術や情報が国力に直結し、これを解明することで人類は発展してきた。

そんな「塔」をめぐる戦いが繰り広げられている、という設定である。

主人公は「リュカ」という一人の少年。

小さいころに親に捨てられ、傭兵団に連れられ「ラッパ手」として育てられてきた。

ラッパ手の役割は部隊をラッパの「音」で指揮すること。

ベテランのラッパ手から指導を受けたり、大学で記譜法(きふほう)を勉強したいといつも考えていて、「楽師」になるという夢を抱いていた。

リュカはラッパを吹くことが大好きで、それ以外の全てが大嫌いだった。

ある時、死戦の中でリュカに特別な力が発現する。

ラッパの音を光にして見える化し、隊を操るというものだ。

それによって戦場にいる味方全員に信号を理解させ、意図を全員の頭にインプットできるようになったのだ。

(出典:戦奏教室 第一話)

傭兵団の仲間達はリュカの吹くラッパから出る光と音にしたがって動くことで、完全に敗戦が濃厚だった戦からの撤退になんとか成功する。

そして、リュカにこの力が発現したのは、生まれた時から「枝憑き(えだつき)」と呼ばれる特別な力を持っていたからだった。

この世界には頭から枝が生えている「枝憑き」と呼ばれる超常の力を持つ特別な人間が存在する。

例えば、

「強大なパワーで馬も投げ飛ばすことができる」

「自分の視界を周りと共有できる」

「相手の負傷の半分を肩代わりできる」

などである。

これらは一部の人間に見られるもので14歳になると発芽して力に目覚めるとされている。

そして、死戦の中でリュカに目覚めた力が、

ラッパを吹くことで、戦場に光の線を描き、複雑な指令も迅速に伝えることができ、有機的な隊列運動を実現する

ラッパの音を聞いた人間を気持ちよくさせ、音に合わせて動きやすくする

というものだった。

戦いが終わった後、リュカは「教皇」と呼ばれる人物からオファーをもらう。

「君を迎えにきた」と。

「教皇」は、テルミという首都にある「塔」を守るために、そして「花冠の枝憑き」と呼ばれる世界の驚異を倒すために「枝憑き」達を集めていたのだ。

リュカを引き抜く条件として傭兵団の長ゲルハルトから提示された条件は「連れていくならそいつに音楽を学ばせてやって欲しい」というものだった。

気に入らないことは多々あったものの育ての親であるゲルハルトの愛に触れ、リュカの目からは涙が溢れ出てくる。

そして、リュカは「教皇」との出会いをきっかけに、自分の夢であった楽師になるチャンスを手にするのだった。

「教皇」はリュカの夢を叶える手伝いをする。

「リュカ」は教皇の目的を果たすために力を貸す。ただし、花冠の枝憑きを倒すことができた際には仕事は辞め、音楽を学ぶことだけに支援してもらう。

2人の契約はこうして成立した。

以上が、第二話(この記事を書いている時点では第三話が最新話)までの話の流れになる。

物凄く掻い摘んで示したので気になった方は無料で読める第一話を読んでみて欲しい。

私がこの漫画の行方が気になっているのは、何を隠そう「人生は人と出会うことで作られていく」という自分の信念をまるで反映したかのような物語の入り方だったからである。

「音を見える化して指揮を取る」といったこれまでにない能力設定にも興奮した。

「見える化する重要性」もこの漫画から再認識している。

教皇と出会ったリュカが今後戦の中でどのような成長を遂げ、どのような人と出会い、夢である楽師になるためにどのような道を歩んでいくのか?

月一のジャンプスクエアにまた一つ楽しみが増えた。

「数を当たる」というチャレンジを諦めない

話は戻るが、では良い出会いはどうすれば得ることができるのだろうか?

一人に出会えばその一人が良い出会いになることははっきり言ってあり得ない。

もしそうだとすればとっくに皆ハッピーで人生なんて楽勝だ。

私が思うに、良い出会いを得るためにはその可能性を高めるといった手をとる他にない。

それは「数を当たる」というチャレンジを諦めない、ということである。

より具体的には、自分から発信したり、様々なところに出向いたりというムーブを取る、ということ。

思うに、こうすることで出会う人の量や質を調整することは可能だ。

発信する機会を増やせば、良い出会いを得る可能性は高まり、出向く回数を増やせば、良い出会いを得る可能性は高まる。

言ってしまうと非常にシンプルなのだが、これに尽きるのではないだろうか。

自分の人生を振り返ってみると「そのとき限りの出会い」の人の方が圧倒的多数ということがよく分かる。

これだけの人に会わないと良い出会いがなかったことを考えると、自分は運が悪い方なのかもしれないとさえ思う。

作中に描かれてはいないがラッパ手のリュカだって、教皇との良い出会いを得るまでに音楽がやりたいと発信し、行動を起こし数多くの人と出会ってきたはずだ。

繰り返しになるが「人生は人と出会うことで作られていく」。

そして、より良い人生にするのは自分に良い影響を与えてくれる人と出会うこと

この考え方に則って引き続き自分を動かしていくことはもちろんのこと、加えて今後の人生では自分以外の誰かが良い出会いを得れるような支援にも力を注いでいけたらと考えている。

【著者プロフィール】

田中 新吾

最新話、戦奏教室第3話も良かったです。

1ヶ月に1回のジャンプスクエアにも好きな漫画が増えて嬉しい。

プロジェクトデザイナー/企業、自治体のプロジェクトサクセスを支援しています/ブログメディア(http://ranger.blog)の運営者/過去の知識、経験、価値観などが蓄積された考え方や、ある状況に対して考え方を使って辿りついた自分なりの答えを発信/個人のプロジェクトもNEWD(http://ranger.blog/newd/)で支援

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