田中 新吾

「鼻呼吸のトレーニング」という新しいプロジェクトをはじめました。

タナカ シンゴ

最近、新しく個人的にはじめたプロジェクトの話をしてみたいと思います。

何かと言うと「鼻呼吸のトレーニング」です。

はじめてまだ1ヶ月ほどしか経っていない現状ながらも、早くもそのメリットを享受し始めており、なぜもっと早くトレーニングをしはじめなかったのか?と後悔の念にかられています。

ということで「鼻呼吸のトレーニングを本格的にしはじめる以前の私に向けてのメッセージ」という立て付けで、備忘も兼ねて現在考えていることを書き残しておこうかと思いました。

章立ては以下のとおりです。

①どんなトレーニングをしているのか、鼻呼吸か口呼吸か判別する方法

②なぜ本格的にトレーニングをしはじめようと思ったのか

③積み重ねると人生のうちの結構なボリュームを占めるものはQOLに大きな影響を及ぼす

呼吸や心身の不調に悩んでいる方にとって少しでも参考になれば嬉しいです。

どんなトレーニングをしているのか、鼻呼吸か口呼吸か判別する方法

最初に今現在鼻呼吸をクセづけるために実際に取り組んでいるトレーニングについてです。

大きく4つあります。

①口を開ける必要がない時はとにかくお口にチャックに意識を集める

口を開ける必要があるのは、飲食する時、会話をする時ですからそれ以外はとにかくお口にチャックに意識を集中させています。

今までも無意識的にやっていたことなのかもしれないのですが、思い返せば時折口呼吸になっていたんじゃないかと思うわけです。

必要がない時は口を開けない。

これを徹底して意識すると当たり前ですが鼻呼吸をせざるを得ません。

②1日に1回「ハナノア」をする

「ハナノア」は小林製薬から「痛くない鼻うがい」として発売されている商品です。

鼻うがいは、鼻の中の花粉、ハウスダスト、雑菌を洗い流し、キレイにすることを目的にした行為。

実は私は小学校2年生くらいからの年柄年中よ花粉症持ち(特にひどいのは3月)で長らく「鼻づまり」と付き合ってきました。

とはいえ、薬で症状を抑えるのもどこか気持ちが進まず、基本的にノーガードで戦ってきました。

そんな中、鼻うがいのことも耳にはしていたのですが「鼻が痛い」イメージしかなく遠ざけてきたのがこれまでの人生。

そんな私にとって「ハナノア」との出会いは遥かに大きなものとなりました。

触れ込みのとおり本当に鼻が痛くないんです。

しかも一度鼻うがいをすると無茶苦茶鼻のとおりがよくなる。

鼻のとおりがよくなれば鼻呼吸を積極的にやりたくなることを即実感し、今では毎日1回ハナノアをするようにしています。

推奨は1日2〜3回のようですがコスパを考えての1日1回。

ハナノア、本当に心からオススメできる商品の一つです。

③就寝時は「口閉じテープ」を使う

意識して口を閉じることができない「就寝時」が最も口呼吸になりがちです。

そこで寝ている間も鼻呼吸をし続けられるように「口閉じテープ」を貼るようになりました。

「×」の形をした透明のテープなのですがそれを就寝時に口に貼り付けて眠りにつく。

ミッフィーの口のようになってしまいちょっと恥ずかしさはあるものの、起きた時に口の渇きの少なさを実感すると「あ、寝ている時も鼻呼吸できている」という実感が生まれます。

amazonで検索すると幾つか出てくるんですがこれは鼻呼吸の癖づけのためにはコスパがめちゃくちゃいいのでウルトラオススメです。

④運動中もお口にチャックに意識を集める

もう一つ口呼吸になりがちなのが「運動をしている最中」。

思うに、今までランニングをしているといつの間にか口呼吸をしていたように思います。

そこで運動時もお口にチャックを強く意識してできる限り鼻呼吸で運動をするようにしているという状況です。

時速7km〜7km半くらいのスピードでのランニングなのですが、やってみると意外とできる。

鼻で吸って鼻から吐く。

特に発見だったのは冷気が直接喉に当たらないからなのか、体がなかなか疲れないということ。

運動時、勝手に「酸素が沢山取り入れられるから口呼吸の方が良い」と思い込んでいたのですが飛んだ勘違いだったようです。

呼吸と疲れの関係性についてはもう少し自由研究をしたい思いはありつつ、今のところはこんな実感を得ています。

以上のような大きく4つの点に意識を集めて、習慣的に鼻呼吸のトレーニングを行い癖づけようとしています。

自分は鼻呼吸なのか?それとも口呼吸なのか?以下のチェックリストから簡単に調べられるのでよかったらやってみてください。

乾燥する季節 口呼吸への注意と対策

かくいう私は結構チェックが入りました・・・

なぜ本格的にトレーニングをしはじめようと思ったのか

そして、私が一体なぜ今になって人が変わったかのように急に鼻呼吸のトレーニングをはじめたのか?という話です。

きっかけは昨年の11月頃になるのですが「BREATH 呼吸の科学」という本の存在を知ったことでした。

「失敗の科学」を筆頭に「〜の科学」と付く本はわりかし好きな方でして、アンテナが立ち手にとってみたという流れです。

全体的に非常に面白い内容でしたが、中でも特に刺さり、私を鼻呼吸の世界へと誘ったところを抜粋してみたいと思います。

それがジョージカトリンという冒険者が50のアメリカ先住部族と生活を共にしたという記録でした。

50の部族は、ポーニー族、オハマ族、シャイアン族、ブラックフット族、マンダン族、クロウ族、オーセージ族などなど名前は地域ごとに異なり、習慣や伝統、食生活も部族によりまちまち。

肉とトウモロコシしか食べない部族。

鹿肉と水だけで生活する部族。

草花を収穫するような部族もあったという。

外見はばらばらで、髪の色や顔立ち、肌の色はみんな異なっていたそうです。

ところが、そんな50の部族と生活を共にしている中で「超人的な身体的特徴」という驚くべき共通項をカトリンは発見。

曰く、男性の身長は6フィート半(約198センチ)が非常に多く中には、7フィート(約213センチ)の人もいたそうです。

皆、ヘラクレスのような屈強な体格で、肩幅は広く、胸は樽。

女性も男性同様に同じくらい背が高く、同じように目を引く存在だったということ。

さらに、歯医者や医者にかかったことがないにもかかわらず、部族の人々は「歯」が完璧にまっすぐでピアノの鍵盤のように規則正しく並んでおり、病気になる者も見当たらず、奇形などの慢性的な健康問題もほとんどなし。

そして、このように部族の身体的特徴と健康はある薬のおかげとされていました。

その薬というのが「呼吸」なのです。

口から吸った息(口呼吸)は体の力を奪い、顔を変形させ、ストレスや病気の原因になる体にとって悪いもの。

対して、鼻から吸った息(鼻呼吸)は体を強く保ち、顔を美しくし、病気を防ぐ良いもの。

このような考えが部族の人たちにあったことをカトリンは報告しています。

ゆえに部族の子供たちは毎日、一日じゅう鼻で呼吸するよう訓練され、この習慣は終生忘れないようになっていく。

大人たちも口をあけて笑うことさえ我慢し、何かしら有害な空気が口から入ってくるのを恐れていたそうです。

この慣習は何千年にもわたって部族全体であまねく共有されており、部族たちの健康で、超人的な身体的特徴を支えてきたということ。

以上が抜粋になるのですが、詳しくは是非本書を手にとっていただきたく思います。

50の部族の人たちと同じような身長の高さや身体の屈強さを手にしたいとは思わなかったのですが、「鼻呼吸と(歯を含む)身体の健康が密接に相関している」ということは私にとっては遥かに大きな発見になりました。

そしてこれが動機の主なところとなって現在のトレーニングに至るという状況です。

積み重ねると人生のうちの結構なボリュームを占めるものはQOLに大きな影響を及ぼす

本書を読む以前に、NHKオンデマンドでヒューマニエンス「“呼吸” 不完全が生んだ神秘」という番組を視聴したことがありました。

魚のエラに比べ、肺は酸素を取り入れる効率がとても悪く、しかもヒトは二足歩行のために口と肺の間に「死腔」と呼ばれる無駄な部分まで増やしてしまった。

ところが、その無駄を作るおかげでヒトは「言葉」を発することができるようになった。

脳の中には呼吸を司る領域が3つ(以下①〜③)も存在していていて「人間の認知機能と呼吸」には密接な関係がある。

①脳幹=代謝性呼吸

②大脳皮質=随意呼吸(自分の意思でコントロールする呼吸)

③扁桃体=情動呼吸(心の動きに左右される呼吸)

こんな話がありました。

番組の中で、鼻呼吸について触れることはなかった確かなかった記憶なのですが、今あらためて考えると「呼吸の科学」の内容とも色々とリンクしてきます。

結構前に書いた以下の記事の中で、積み重ねると人生のうちの結構なボリュームを占めるものはQOLに大きな影響を及ぼす、という話をしました。

参考:長年の試行錯誤の末、ついに辿り着いた「普段履き」の決定版 アルトラ「パラダイム」について紹介させてください。

この時の主張は「移動」についてでしたが、時を経てようやく「呼吸」についてのアプローチが始まった感覚です。

前出のとおり、既に「ランニングの最中、鼻呼吸の方が疲れにくい」という実感も蓄積してきているところでして、鼻呼吸のトレーニングでもきっとQOLが爆上がりしそうな期待が持てます。

身体の器官として捉えると「口は消化器」で「鼻は呼吸器」です。

今まではちゃんと考えもしなかったのですが、今思うに、口という消化器に本来の仕事以外のこと(口呼吸)をさせてはいけない。

器官の切り口からも、人間の体にとって「呼吸は鼻にかぎる」のだと思います。

ということで、この記事を書いている時点でまだ1ヶ月ほどしか経っていない状況ながらも早くもそのメリットを感じてきているので備忘も兼ねて書きました。

今後トレーニングを重ねていく中で分かったことがあったらまた書くかもしれません。

口呼吸、ダメ、ゼッタイ。

UnsplashJoseph Greveが撮影した写真

【著者プロフィールと一言】

著者:田中 新吾

プロジェクトデザイナー|プロジェクト推進支援のハグルマニ代表(https://hagurumani.jp)|タスクシュート(タスクと時間を同時に管理するメソッド)の認定トレーナー|WebメディアRANGERの管理人(https://ranger.blog)|「お客様のプロジェクトを推進する歯車になる。」が人生のミッション|座右の銘は積極的歯車。

鼻呼吸のトレーニングは「1年後にどうなってるのか」そのくらいの期間をかけた個人的なプロジェクトとして取り組んでいきたいと思ってます。

●X(旧Twitter)田中新吾

●note 田中新吾

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